月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

仏像盗難

2011年04月20日 20時41分29秒 | 仏々相念(住職日記)

気を付けて・・・

 

警察より電話があり、東予地方での仏像の盗難が多発しているとのこと。

徳正寺の阿弥陀さまは、重要文化財と言われるようなものではありません。

がしかし、先達が依りどころとして大切に大切にお荘厳されてこられた仏さまです。

それこそこの仏さまは、徳正寺のご門徒の重文なのです。

 

しかし、生きるためとはいいながら・・・

震災地方では、火事場泥棒が出ているという話も聞きます。

触れる縁によって変わってしまいます。

今は、そんなことっていいながら過ごすことができても、切羽詰まったらどうなるか分かりません。

映画「ホタルの墓」では、戦争空襲で母を亡くした幼き兄と妹の数日が描かれています。

可愛い妹を守るため、生きるために罪を犯してしまう兄・・・

そんなお兄ちゃんではなかったのです、生きるために・・・

でも、そんなことがいつまでも続けることはできません。

農作物を盗っている所を見つかってしまうのです、ボコボコにされるのです・・・

そんな姿を愛しい妹に見られてしまう・・・

痛くて、恥かしくて、寂しくて・・・

そんな兄でも妹はやっぱり寄り添うのです、「お兄ちゃん・・・」って。

 

仏さまは、罰は当てません。

どんなに粗末に扱われようとも、決して!

どのような者であっても寄り添っていて下さるのでしょう。

そのおはたらきに出遇ってほしいな~・・・

 

夕方、坊守を慕い2人の小学生がお参りでした。

丁度、私が本堂のお荘厳中でしたので外での寺子屋となったようです。

お荘厳をさせていただきながら外からの楽しそうな声が聞こえてきます。

一緒に遊び一緒に笑っている坊守の声を聞きながら仏さまを感じることです。

あ~、こんなに優しく一緒におってくださるんだろうな~・・・

 

みんな、その優しき御手に包まれているのです・・・

そこに気付ける人生だったらいいですね。

 


奇襲攻撃

2011年04月19日 19時57分49秒 | 仏々相念(住職日記)

バラバラバラバラ・・・

 

松山にご縁をいただき帰る高速道。

いろんな事が続き疲れが出たのでしょうか、何か眠いな~って大あくび。

すると内子インター手前で目も覚めるような音が・・・

「バラバラバラバラ・・・」

思わず頭を避けるような動作を咄嗟にしていました。

えっ、何?何があったん・・・

 

フロントウインドーには無数の鳥の〇ンが・・・

「マジかよ~・・・これはないやろ~・・・ていうかどれだけの量・・・」

折角昨日洗車して気持ち良く走っていたのに・・・

登坂車線になるのを待ち後ろの車を先に行かせてウインドウ・ウォッシャーを・・・

えっ、ウォッシャー液が無くなってる・・・

無残にもワイパーでグシャグシャに伸ばされ悲惨な状態。

お陰で目も覚めましたが、極度の疲労が・・・

これだけフロンドガラスが汚れているんだったらルーフとか最悪だろうな~って・・・もの凄くブルーに・・・

 

家に着きニコニコから降り、恐る恐るルーフを見ているときれいなこと・・・

速攻でウォッシャー液を補充したことです。

ニコニコさんのフロントガラスって小さいものです。

この小さい面積に、例えニコニコさんといえども高速モードでそこそこ走っているところに見事に命中させようと思ったらなかなかできることではありません。

偶々といえども・・・

 

仏法に遇うという難しさを例えた話し・・・

十年に一度海原に顔を出すというウミガメ、

偶々顔を出したところが海にプカプカ浮いている木の板の節穴。

こんなに難しいことなんです、仏法に遇うということは・・・

 

今、この会うことが難しいお念仏に遇えてよかった・・・

いろんなご縁をいただきながら気付かせていただいてよかった・・・

 

う~ん、ちょっと苦しいお味わいでしたか・・・


二人きりの常例法座のはなし

2011年04月19日 00時40分48秒 | ふうわりふわり(坊守日記)

今日は常例法座をおつとめしました。
本来は16日の親鸞聖人のご命日におつとめするのですが、
土日祝日に重なったため、月曜日にふりかえての開座です。

ところが、時間が過ぎてもどなたもお参りに来られません。
今日はご院さんも法務でお出かけだったので、私ひとりでおつとめを始めました。

すると、途中から人の気配が…

お念仏の声とともに『しょうしんげ』のおつとめの声が背中に聞こえてきます。

(あ、Yさんだわ!)

一緒におつとめを終えて振り向くと、やっぱりYさん…
にこやかに笑っておられました。
「前拝に履き物がないので、今日はお休みかと思ってましたが、おつとめの声が聞こえたから…」
「ようこそ!!お参りです!!」

ご法話も、二人きりですので会話のような…その中からお味わいさせていただきました。

あとはコーヒータイムです。
ひとりだからと遠慮されるのですが、そこは「おいしいお菓子もいただいていますから!」と引き止めて、しばし二人きりでコーヒーとお菓子をいただいたことです。
お話好きなYさんの趣味のことや、昔の思い出のことなど、二人きりだったので、たっぷり聞かせていただきました。

あら、もうお昼!!
「黙って出てきたからA(Yさんの愛犬)がすねくっとらい!」
「また来月もお参りしてくださいね!」

こうして、二人きりの常例法座がすみました。

いいえ、親鸞様も阿弥陀様も、十方無量の諸仏様方々も大勢お参りしていただいていましたね!

「ようこそ、ようこそ」と呼んで下さりながら……


一歩一歩

2011年04月18日 20時07分07秒 | 仏々相念(住職日記)

そうです、ブログを・・・

 

大阪からご夫婦でお帰りになられました。

穏やかで、温かいひと時をいただいたことです。

 

御主人は足を弱くされていて、座ると何でもできるのですが立つと何かに縋らなくては・・・

80歳前後でしょうか・・・車に乗って帰って来られました。

足の操作は大丈夫ですか?

座ると十分動きますから大丈夫です!

でも、やっぱり心配です・・・

隣りに座っている奥様がハラハラドキドキしているのが見えるようです。

 

こうやって年月を重ねることができたらいいだろうな~・・・

それまでニコニコさんがあるかどうかは分かりませんが、

カタカタコトコト、かわいい車に乗ってドライブできたらいいでしょうね・・・

子どもの事とか、孫(?)の事とか話しながら・・・カタカタコトコト。

 

「渚で手を握り合う、ツアーの老夫婦はまるでハネムーン。

あなたと旅したかった、いつかあんな風に・・・でも、もう駄目ね・・・」松任谷由実

 

しんどいこと沢山の人生・・・

一緒に旅してくれるあなたに・・・感謝です。

 

御斎に座らせていただきますと、

「住職さん、娘がブログ読んでるそうですよ。こんな事が、あんな事が書かれてあったよ」って教えてくださるのだとか・・・

「そういえば以前紹介したことがありましたが、今でも読んで下さっているのですね・・・」

いつものまとまりのない法話を聞いていただき「YUI、いいですよね!」っておっしゃっていただいた可愛い笑顔の若いお母さん・・・

遠方でこんなもの読んで下さり紹介して下さっていたりしていると聞きますと有難く思います。

だから、結構知っておられて・・・ウチの実状。

カッコいいことでも書ければいいのですが、どこまでも力の無い住職の日常・・・

恥かしくもあるのですが、これでいいかな~って・・・

 

最近、よく法話でお味わいさせていただく「温もり」・・・

みんなみんな、優しく温かくなれたらいいですね!

お互いの命を大切に思い、今、共に時を同じくさせていただくことの不思議さを感じながら・・・

その手を握りながら一歩一歩、少しずつ少しずつ・・・


念仏之息

2011年04月17日 20時11分11秒 | 仏々相念(住職日記)

なんまんだぶ・・・

 

御主人の3年忌のご縁をお勤めになられました。

長~い道のりです。

 

泣いて泣いての一年でした。

食べることもできず・・・泣いて。

毎月ご命日のご縁に会わせていただきながら、一生懸命に手を合わせておられました。

やっと・・・やっと、笑えるようになった頃、1年忌をご縁にお納骨をされました。

小さくてでも大きいお遺骨をご安置していた空間がポッカリ空き、

何とかその空間を埋めんが為に只管仏さまに向かわれ1年・・・

 

お仕事のお疲れもあるなか、元気な笑顔でのご縁となりました。

お勤めの間中、お念仏がこぼれます、

「なんまんだぶつ・・・なんまんだぶつ・・・」

あ~、有難いな~、一緒におるよって支えていてくださるのですね・・・あなたが・・・

 

ご法話をさせていただきながら娘の話になってしまい、やっぱり涙が出てしまいます。

「一緒にいるってやっぱりいいよね!」って娘に教えていただきました。

心が温かくなります・・・

 

念仏は、親の喚び声 子の返事

 

しんどくて、辛くて、やるせなくて・・・

恋しいあなたを思います。

愛しいあなたの名を呼びます。

漏れ出る息のように・・・

 

その呼び名の中に、一人にして下さらんおはたらきに出会うことです・・・

ずっと、一緒です・・・