2019年1月9日 15:21 

「移植用の臓器は今、すべて新疆ウイグル自治区からきている」2018年12月にロンドンで行われた模擬裁判で、中国における収容者からの強制的な臓器収奪について、出廷者が証言した。台湾の知人家族が天津で移植手術を受ける際、主治医から説明を受けたという。

中国共産党体制が主導する臓器収奪という人道犯罪を懸念する専門家は、12月に模擬裁判・民衆法廷を開いた。裁判長を務めたジェフリー・ニース卿は、7人の陪審員を代表して「中国では良心の囚人からの臓器強制収奪が長期にわたり行われている。非常に多くの犠牲者が出ていると全会一致で認める」と公聴会最終日の10日に述べた。

副検察官や勅撰弁護人の肩書を持つニース卿は、この度の民衆法廷では、2019年の春に予定されている最終判決前に暫定結果を公表するという異例の措置を取った。その目的は、臓器収奪問題の迅速な世界的周知により「罪のない人達を危険から守る」ためだという。中国での臓器移植患者は、海外からの渡航者も含まれる。

中国側はこのたびの民衆法廷についてコメントを出していない。12月22日の中間裁定によると、ニース卿は、今春の最終判決前に中国の意見陳述の出廷を促す。また、更なる臓器収奪の証拠については継続して広く情報提供を呼び掛けている。

「臓器はすべて新疆から」

天津の移植病院、新疆ウイグルから来た臓器を使用=民衆法廷で証言


中国のネットに流通した、ウイグル自治区のカシュガル空港に設置された臓器空輸のための優先ルート案内(エンヴァー・トフティ氏提供)