時代のウェブログ

イマを見つめて
提言します

果たしてISILは馬鹿なのか?

2015年02月04日 22時15分00秒 | 社会・経済
ISILの蛮行が物議を醸している。
日本人人質二名やヨルダン国パイロットの殺害等についての事件経過は誰もが周知と思うので記事引用を含めて触れない。
筆者なりの考えを述べたい。

ワイドショー等で「イスラム国の対応はおかしい」とか「内部分裂がある」などと言う「識者」がいる。
日本人人質と引き換えに大金を要求し、断られると一名殺害ののち死刑囚との交換を要求……という「表面的事象」を見た感想らしい。
冷静に考えてみよう。ISILは「日本人人質」と「ヨルダン国パイロット」という交渉材料を持っていた。このふたつを効果的に使うには、
①日本人人質と身代金の交換
②ヨルダン国パイロットと死刑囚の交換
が最も妥当。そして、このふたつは恐らく実行されたであろう。しかしそれは1月20日ではない。後藤さんの家族にそれ以前に身代金要求があった事は報道されている。日本政府にもあったのが確実だ。そして交渉が決裂して1月20日の動画公開になった。
ヨルダン政府にもISILからの要求があった。そして同じく決裂した。それは日本との交渉よりも前だろう。
では1月20日以降のISILの行動は何だったのか?残酷な表現になるがISILにとってのセレモニーであった。水面下の交渉で決裂した。決裂したときは人質を殺害すると通告していた。それを実行して公開したのだ。
考えてもみてほしい。これから交渉するときに要求動画を一般公開するだろうか?百害あって一利もない。「動画公開で人質救出の国内世論を盛り上げて要求を飲ませる狙い」との意見もあるが冗談じゃない。日本やヨルダンにとって世論よりも怖いアメリカが「テロリストと交渉するな」と圧力を掛けてくるに決まっている。そうなれば交渉成立はありえない。日本やヨルダンと交渉したのは動画公開前。決裂したために見せしめの一連の動画公開となった。フランスやスペインなど助かった人質の交渉過程を見てもわかるだろう。ISILは平和ボケ日本のマスゴミほどの馬鹿ではないww