我が家に、新型の6th GOLF GTIが来ました~\(^ ^)/
試乗した時は、確かグレーでしたが、今回はトルネードレッドです。
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しかし残念ながら、これはトゥーランを車検に出した代車なのです。
営業の方にお願いしていたら、本当に回してくれました。
でも、4泊5日借りられたので、約100kmほど走りました。
今回はその時のインプレッションを前回の代車GOLF 6th TSI Highlineと比較して載せます。
そもそもどんな車?かというと、GOLF Iから数えて6番目に開発された最新のGOLF VI(6th)をベースに、エンジン、足回り、外装・内装などをGTI専用にあつらえたものです。
5thよりもまた少し大きくなり、3サイズ、と重量は
4210mmx1790mmx1460mm、1400kg
です。
エンジンは、GOLF ハイラインが最新のパワートレイン、1.4Lスーパーチャージャー&ターボチャージャー(基本的に私が乗っているトゥーランと同じ)で、160PSなのに対し、2Lターボチャージャーで211PSあります。
エクステリアは、こんな感じです。
かなり原色に近い赤で目立ちます。
これに伝統の黒のハニカム型フロントグリルが締まって見えます。
このヘッドライトの意匠は最近のフォルクスワーゲンの顔であり、既にPOLOや、GOLF ヴァリエントが同じ顔になっています。
ただし、GOLF ヴァリエントは、ベースはGOLF Vのままで、急ごしらえの感があります。
トゥーランもすでにこの顔が発表されており、徐々に統一されていくようです。
おしりはこんな感じです。
ところで、日本車の嫌いなところの一つは、デザイナーがデザインを全く理解していないことにあります。線の一つ一つを大切にしてないのです。
線一つ入れるにしても唐突に現れ、他の線を無視してヘッドライトやテールレンズをデザインするものだから、つながりがないのです。
その点、ヨーロッパ車は線に繋がりがあり、それぞれ意味を持っていて美しく感じます。
何年経ってもデザイン力は追いつかないですね。
そんななか、マツダとスズキ、ホンダは意外に検討していると思います(好みは別として)。
日産は、まずまずなのですが、新しいマーチで退化してしまったのにはがっかりしました。
トヨタ(レクサス)は論外です。
さて、インテリアもGTI専用に設えており、黒革をベースに赤のステッチが目立ちます。
とくにステアリングの、最下部が平らになっているのがノーマルと大きく異なるところです。
変速機は、6段の湿式DSGです。TSI Highlineが7段の乾式DSGなのでトルクを使って走ろうという現れでしょうか。
シートはオプションのたっぷりとしたレザーシートが付いていました。
電動式ですが、メモリがないので妻と共有するのは難しいのが難点です。
さてまず町中を走ってみましょう。
走り出してまず気が付くのは、ノイズの少なさです。
タイヤからのロードノイズも押さえ込まれてますし、ガラスも先代より厚くしたとのことですので、かなり快適になりました。
よく見ると、後輪のタイヤハウスには遮音材が張ってありました。前輪にはありません。
アルファ156などと同じような手法ですね。
でもしっかり情報はきちっとハンドルに伝えてきます。
アクセルを踏むとさすが211PSで、どこの回転数でもトルクフルであっという間に50~60kn/hに達しています。
それでは、発進時に床まで踏み込んでみましょう。
225/45のタイヤをもってしても、空転を始め、トラクションコントロールが介入してきます。しかし、基本スリップしてからの介入なので、ハンドル操作がままなりません。
ということで、これは非常に危険な状態です。
ハンドルの一部が平らになったのですが、ハンドルのROCKtoROCKが変わってないようで、町中の交差点では切り増しをします。
これがやっかいで、途中が変形しているので持ちにくいのと、ハドルシフトも一緒に動くため、コーナー途中のシフトは出来ないと言った方がよいでしょう。
乗り心地は基本的に路面の情報をよく伝えるほどで、シートにもその情報が伝わってきます。ただ、パッセンジャーや、後席の人には評判が良くないです。
さて、いつもの山坂道に持ち出してみました。
やく2kmほどの幅5mほどのコースで、途中舗装が良くないため路面のミューは低めになるところがあります。直線は約数10m~70mほどでコーナーはかなりきつめです。
コーナーの途中で更にRがきつくなる箇所があり、アップダウンも重なり、かなり難しいコースです。
対向車は大抵、白線を跨いで曲がってきますので、カーブミラーは常に注意が必要です。
以前、TSI Highlineを持ち込んだ時は、結構シフトアップ時の加速Gが感じられたのですが、GTIはどこでシフトアップしても、シフトダウンしても常に繋がりが解らないくらいにスムーズで、良く言えば大人の車、悪く言えばドラマが感じられない車のような。
絶対スピードは速いはずなのに、ミューが低いためそれ以上アクセルを踏むことが出来ず、また、ブレーキの容量は大きいのですが、アシストがリニアでなく軽く踏み始めたところから効き出すため、思い切ってコーナーに突っ込んでいけません。
2度走ってみましたが、慣れずになんか欲求不満がたまってしまいました。
また、TSI Highlineが6500回転まで回りますが、GTIは6000回転までで、感覚的にブン回して走っている感じがしないのもあまり感心できませんでした。
次は、幅15mほどの道で1kmの直線後に90度カーブがあるところに行ってみました。
100km/hからのフルブレーキングをしながら曲げつつ、アクセルを踏んでいくということになりますが、こちらも車を信用できなくてあまり攻められませんでした。また、シートの横方向のサポートが悪く、あばら骨が痛くなってしまいました。
最後に燃費ですが、遊んでリッター5~6kmを維持できます。20kmほどの遠出で比較的すいているとリッター10kmを超えることが出来ました。
ちなみに、GTIはDレンジでもエンジンブレーキが効きすぎで(要は早くギヤを落とす)、停止線間近までアクセルを踏んでいる必要があります。よって、アクセルを離して惰性による燃費走行に切り替えることが出来ません。
あと、ハンドル角に合わせたアクティブヘッドライトですが、グニョグニョ動くので、慣れるのかもしれませんが、目が回ったように感じて気持ち悪かったです。
総合的に言うと、FFの200psオーバーの車は押さえ込むのが大変で、それなりの条件が整っている必要があると言うことが解りました。
条件というのは、
(1)ハンドルの切れ角、もしくは切りやすさ(もちろん路面情報は必須)
(2)ブレーキのきき具合もしくはリニアリティ
(3)タイヤの踏ん張り(これはタイヤによりますが)
(4)町中を走っても、官能的であること
です。以上を考えると、1台でファミリーカーとスポーツカーをこなすのはやっぱり難しく、GTIの場合、どっちつかずになってしまっています。
これなら、私のおすすめはECOカー減税が効きませんが、TSI Highlineの方が(2)(4)の点から、反って面白いと思います。また、1.4Lで税金もお得です。
日本車も解っているんだから、なぜテンロクにこだわるのかな?1.5Lターボで出してきたり、1010kgなんて重量だったら何で995kgで出してこないのか不思議でしょうがない。
他には、シトロエンDS3、ルノー・ルーテシア ルノースポール、ルノー・トゥインゴ ルノースポールに注目してます。もし試乗できたらまたレポートします。もしくは、今秋発表予定のPOLO GTIに期待したいと思います。