シャープの株主総会で、有機ELについて質問があった際に、伴厚志副社長が下記のように回答したとのことです。
詳細は、検索して株主総会の発言を見てください。
要約すると「現状スマホに使用されているOLEDは1年で日焼けするようなもので、変色する。それをテレビにするわけにはいかない。シャープは8kを液晶でやる。」
くらいですかね。そしてもちろんOLEDも、パネルおよびドライバICともに開発していくそうです。
スマホのということはSamsungのものを指しているので、これは3原色の発光体があり、色毎に劣化スピードが違うため色ずれを起こすものを指しているようです。
テレビのものは何回か申し上げていますが、LGDしか今のところ供給していないので、白色発光にカラーフィルタ方式なので、劣化はしますが色ずれは起きないと思います。
もちろん、これも何回も申し上げていますが、カラーフィルタ方式は輝度が1/3になるのでW(ホワイト)を入れています。本来はRGBで光らせれば最高の輝度が得られるはずで、今後の参入メーカは材料メーカと手を組み、こちらの方式で開発してくるものと思われます。
また、当然のことながらRGBWは通常水平方向にWを入れるので、1.3倍のサブピクセルが必要になり、逆に言うと水平方向の解像度は1/1.3になります。4kパネルと言い張るのですから、きっと水平方向はきちんと4k分のピクセルがあるはずで(無くてもぱっと見た目解りませんが)、そうなるとサブピクセルのサイズはRGB方式の1/1.3に小さくなってしまい、その分輝度が下がり、あれ~俺たち何やっているんだろうという堂々巡りになります。
まあ、評論家の方々もほぼ絶賛されているので、見た目はきれいなのかもしれませんね。今度量販店で見てきます。
今年のモデルではありませんがLG電子のは見てきました。地デジ放送の動画のあまりの処理のひどさ(ブロックノイズ、モスキートノイズ)に絶句しました。でも横に液晶テレビが無かったので直接比較はできませんでしたが、4kコンテンツの方は結構綺麗だったように思います。
いずれにしても消費者が有機EL(OLED)を望んでいるようなので、パネルメーカ各社とも開発は進めるでしょうが、その間にどこかのメーカがマイクロLED(無機)を開発した途端に無くなる運命であることもまた確かです。
私の見解では今更感のあるTV用OLEDパネルはLGDにとりあえず作らせておくのが良いと思っています。各社RGBWの点灯アルゴリズムも現在完全では無いにしても開発してしまい、とりあえず使いこなしているようですからね。
スマホ向けの中小型パネルはAppleが採用した時点でセットメーカはこぞって採用せざるを得なくなるので、パネルメーカは追随せざるを得なく、日本勢は後追いで動き出し、平行してすでにChinaからも参入してきており、どこまで金をかけるか経営判断の難しいところですね。