今日は、土曜日なのに、会議が学校であったのだが、帰りに映画を見に行った。佐藤浩市さんが主演なんで、見なけりゃなるまいということで足を運んだのだが、いまいちだったな。「失楽園」の森田芳光監督よ。2匹目のドジョウはいなかったわね。
ファーストシーンからして、主人公の娘が、突然フィアンセから、母親の問題で、一方的に婚約を解消されるところからして、「コレナニ??」
本人の問題でなくて、親の過去を問題にして、恋人に罵声を吐いて出て行く男って何なのよ?おかげで美輝ちゃんは、急性の失語症になってしまう。彼女が「お母さんに何があったの?」と祖母(三田佳子)を問い詰めるところから、話が転がりだす。
ロシア人との混血で、並外れた美貌の野田薫は、漁師の邦一のところに嫁ぐ。北海道の寒村、南芽部の雪景色は、凍えるように美しいことは認める。
お目当ての浩市さんは、ジム通いをしたそうで、たくましい漁師さんに、ちゃんと見えましたよ。でも保守的で、旧くからの価値観でガチガチなマッチョな男で、どうにも魅力的ではない。粗野なだけ。肉体的に薫を制服していくことでしか、自分の立つ位置を確認できない。薫が、それでも惹かれたっつう設定なのだが、薫役の伊藤美咲ちゃんは、人形のように演じるから、感情移入できない。
弟の広次は、工場勤めしながら絵を描くような優しい男(仲村トオル)で、兄嫁を愛してしまう。性格の全く異なる男性2人から、愛される伊藤美咲ちゃんのラブシーンが、映画のテーマ以上に、オジサン雑誌に、取りざたされていたが、どうってことありません。バストトップは、いっさい見せないので、絡みといっても、浩市さんのたくましい背中に隠れちゃってね(笑)凝ったアングルで撮ろうとする分だけ、じっくり性愛を見せるというより、なんとなく落ち着かなシーンに見えてしまう。何度となく繰り返されるラブシーンが、物語のなかに、ぶつぎれになってはさまってくる感じなのだ。
伊藤美咲ちゃんは、キレイだけど、ロシア人との混血のようには見えない。エキゾチックさを出したいなら、宮沢りえちゃんなんかを、キャスティングするべきじゃなかったろうか?