●方法俳句051・行為者隠蔽02・松江重頼
○「巡礼の棒ばかり行く夏野かな」(松江重頼01)
季語(夏野)
第1回目の「行為者隠蔽」は→丸山哲郎の「初秋や一塩の魚峠越ゆ」でした。今回は人間を隠して、道具がクローズアップされています。すなわち巡礼の杖です。人間の足よりも、地をついばむ杖のほうが巡礼への気持ちが濃いということでしょうか。
○松江重頼(まつえしげより)(1602~1680)
代表句「生魚の切目の塩や秋の風」02
季語(秋の風)
江戸前期の俳人。出雲松江(島根県)生まれと伝えられ、京都の撰糸売りを業とした。里村昌啄に連歌を学び、俳諧は→松永貞徳に師事。貞門七俳仙の一人。師風から離れ→西山宗因とも交わり、独自の世界を切り開こうとし、門下から→池西言水や→上島鬼貫を出す。
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