VIVIEN住生活総研

住生活ジャーナリストVivienこと藤井繁子が、公私を交えて住まいや暮らしの情報をお届けします!

Arrivederci ! Milanoは凄かった

2008年04月18日 | ミラノ・サローネ08
今年のミラノ・サローネは、Fiera会場入場者数が348,000人(対昨年比29%増)という驚くべき集客増になった。
その内の60%、210,000人は海外からの集客。主な国はSpain, Russia, France, Germany and the South East Asian countriesと。
中でも急増したのは南アメリカで、新マーケットとして期待するコメントが出ていた。

イタリア家具(FurnitureSystem)の輸出高においても、上位フランス・ドイツ・イギリスとEU諸国にアメリカ・ロシアが続き、07年は前年約10%Up。
ちなみに日本は14位でマイナス約12%と、50位内で2桁マイナスはアルジェリアと日本だけ。

ここまで景況感に温度差があるとは思っていなかった。EU諸国は元気である。
(この直前の上海は、ある程度現地のバブル感を想像していたのでショックは少なめだったが)

株安やらサブプライムやら、その上にユーロ高で日本の家具輸入企業にとっては厳しい環境であるが
今回、日本のプロダクトを輸出する為のプロジェクトも業界団体が仕掛けていたように、欧州との付き合い方も変化している。

日本人デザイナーの人気ぶりを見て、〝日本商品の輸出〟その可能性が高いことも実感できたが
問題は、ヨーロッパ企業はデザイナーの扱いが日本企業とかなり違う点だ。デザイナーが造りたい環境を提供できる度量が大きい。

ミラノ・サローネのジャーナリストへの対応を見ていても、同じものを感じる。
5000人以上も集まるジャーナリストと、どう付き合うべきかを主催者は知っているのである。
(ヨーロッパ内でも競争力の差は出ていて、ドイツのケルンからミラノへの出展来場シフトは起こっている)

良いデザイナーが喜んで来てくれて、素晴らしいプロダクトが輸出できるような日本のインテリア産業となるには
やはり官民、国を挙げての環境整備がかなり重要であると実感した。

さもなくば、住産業においてもデザイナーはじめ有能な日本人達は、日本で仕事をしなくなり人材の空洞化を進行させてしまう。

さて、そんな日本に向けて帰国。 空港の売店でもインテリア雑誌の棚数に圧倒され「文化の差がメディア数の差だよな・・・」。

行き返り、松下電工さん御一行様と同じ便だった。
「出展、お疲れ様でした!」 

経営難のアリタリア航空、自国なのに条件の悪い搭乗口・・・タラップだし、国内便のよう。 帰りも日本食にしたが、悪くなかった。
 
Grazie! Milano!!



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