千葉大学が千葉県・柏の葉キャンパスで研究している
ケミレスタウン・プロジェクト。
‘chemical less’化学物質を可能な限り減らしたモデルタウンをケミレスタウンと名付けて実験、提案する。
住宅建材や家具、家電などから出る化学物質によるシックハウス症候群を防ぐためにも
実験住宅では積水ハウス、東急ホームなどが参加している。(
ケミレスタウン推進協議会)
千葉大学では漢方療法や園芸療法などの研究も柏の葉キャンパスでは市民参加の中進められているようで興味深い。
今日のシンポジウムは登壇者が豪華!養老孟司さんに東京大学の小宮山総長、千葉大学学長、積水ハウス和田社長。
このプロジェクトのリーダーは千葉大学の森千里教授。ナント曾祖父は森鴎外!
文学で有名な森鴎外だが東大医学部出身、東京市長だった時に下水道整備など衛生学から街づくりを行い
インフラから予防医学を推進。今回のテーマとのつながりを森教授が話された。
養老孟司さんは言葉よりも物に真実があり、現場医療より予防医療につながる研究にこそ意味があると。
森鴎外と後藤新平が目指したものとアプローチの違いをお話。テレビでは気づかなかったが、養老孟司さんの声が素敵で聞き惚れてしまった。
小宮山総長が「私のアレルギー体験」と題して、ご自宅をエコハウスに新築した紹介を。
「複層ガラスによりカーテンのカビも無くなり、太陽光発電オール電化で年間光熱費は5万円ほどに」と、
東大総長にして環境エネルギー研究者のお話とは思えない生活者レベルの体験談をご披露された。
ちなみに車もマークⅡからプリウスに乗り換えたと、素晴らしい。
和田社長は住宅業界の対応や取り組みを住宅産業団体連合会会長としても紹介されたが
千葉大学のコーディネーターからは「住宅業界の方々は17年の業法改正で十分のように思われ、科学物質の影響に関心が低い」と。
「積水ハウスは2030年の街づくりをMITとハーバード大とで研究中」と東大&千葉大学長を前に強調する和田社長・・・
今後、ケミレス実験住宅にはアレルギー患者の子供を持つ家族が滞在して観察調査を行うということ。
医食同源ならぬ“医住同源”を体験し信じる私には、大変興味深い産学共同プロジェクトである。