日々徒然です

カフェにようこそ!

君の匂い

2013-04-28 02:45:03 | 小説
「そんなに近づかないでくださいオーナー」
僕の匂いは焼肉の匂いしかしないのに・・・。匂いフェチなのかな・・・。
友達に聞いても「匂い」なんてしないのに変なの。

焼肉屋でバイトして数ヶ月、最近オーナーが変わった。
事あるごとに指名してくるオーナー。指名制なんて無いのに。さらっと「僕が決めた」なんて。

新人アルバイトが入った、親身になって教えている。
別に、嫉妬なんか!そこは店長が教える所じゃないのかな・・・。

「お疲れ」「お疲れ様でした」「あれっ。待って!やっぱり君の匂いが一番」
「僕にとって君以上の人なんてどこにもいない。僕は君の匂いに包まれてかつてない幸せを感じたんだ」
「じゃ、さっきの新人君は?」
「あれっ、嫉妬してくれてるの?嬉しい」
口を塞がれ、徐々に舌まで・・・。なんだかモヤモヤした気持ちが嘘のようだ。
「やっぱり君の匂いは最高だ!」
即席で、お店の休憩室がベット変わりになる。
満たされるって嬉しい・・・。