日々徒然です

カフェにようこそ!

やっと見つけた

2013-04-30 09:14:37 | 小説
ずっと憧れていた人の学校に編入した。
講師を務めるその人は最近、表舞台に出ていないくて探しに探して講師をしている事がわかった。
教授に呼ばれて違う講師を勧められたが僕は断った。
その人も困惑していた。僕は一緒の空間に居られるだけで嬉しかった。

あなたの前で弾く。選曲は情熱的な曲を弾く。「君らしい曲だね」
微笑むその姿は、こらえきれない思いがこみ上げて来た。

「お願い何か弾いて下さい。即興で」
「こらこら、ふざけないで練習しなさい」
「弾いてくれないとしない」
根負けしたあなたは、即興で弾いてくれた。
嬉しかった。長年、想い続けたあなたが、そこに居る。
手を絡め取り、手にキスをしながら「ねぇ。もっと弾いて」おねだりする。

最近、あなたに逢えた事で、音も変わったと教授にも言われた。
嬉しい。あなたに逢える。それだけで胸が高鳴る。