早蕨
2021-03-31 | 料理
最近、俳句か和歌を詠めたらいいなぁと思うようになった。
春分に治聾酒を飲んだ時、治聾酒という言葉を覚えておくには、
俳句にしておくのがいいかなと思って…
庭のどこかに蛙がいて時々鳴くのだ。
治聾酒を飲んでいる時、外は小雨が降っていた。
蛙は雨が降ると元気になる。
でも、雨が降ると外の音がよく聞こえない。
治聾酒を飲んだせいか、蛙が元気になったせいか、
鳴く声がいつもより大きく聞こえてきた。
そこで一句。
治聾酒や 小雨降る宵 かわず鳴く
京都からの帰り、関宿で蕨を見つけた。
今年初物。
いつもは4月に入ってから蕨採りに出かけるのだが、
初物なので買った。
早蕨。
これも歌にしようかと思ったけれど、
石走る垂水の上のさわらびの萌え出づる春になりにけるかも
万葉集の歌の完成度が高すぎて挫折。
では、料理してしまおうと
今年はまた少し工夫してあく抜きすることにした。
上の部分はあく抜きで溶けてしまうことも有るので
切って天婦羅にした。
下の茎だけ、平らな容器に並べてほんの少し灰をかける。
蓋代わりに椿の葉をのせて熱湯を全部隠れるまで注ぐ。
待つこと10時間。
冷水にとり使う時までそのまま。
今までで一番良い出来だ!
綺麗な緑、歯ごたえシャキシャキ、アクはすっかり抜けている。
お浸し良し。
保存用に白出汁漬けもいいかと思ったが、
煮びたしにした。
今回初めて知ったのだが、
これは天然物。
長さがまちまちで、
それに対して茎の長さが同じものは栽培物なのだそうだ。
今まで知らなかった方がおかしいのかな?