モー吉の悠悠パース留学絵日記

この日記では、パースでの留学生活での出来事を中心に、心象風景を交えて、写真とエッセイにより、絵日記風に綴っています。

二年ぶりの再会

2019-06-17 21:56:14 | 今日を旅する
二年ぶりの再会

 ビザが下りないため、帰国がなかなかできない状態が続いていた五月の半ばに、ロンドンにいるクラスメートのL(Lauren)さんから、メッセージが届きました。

 彼女は二年ほど前に、ヨーロッパ旅行の帰りにロンドンに留まり、それ以来、そこで仕事をしていました。20代はじめのうら若きオージー娘です。私の娘より10歳以上若い乙女ですが、しっかり者の可愛い子でした。
 最初にクラスに入ってきたときは、彼女はまだ10代でした。
 彼女の父親が、私より15歳ほども高齢の方だったためか、私の年代でもあまり違和感がないのか、私にも親しく接してくれていました。



 Facebookのメッセージの内容は、五月中にパースに帰国し、みんなに会いたいので、その再会のためのイベントを計画したとのことで、そのための招待でした。

 その"Reunion"と題されたイベントへの招待は、6月15日に、学校の近くのノースブリッジのbeerlandのBarでの再会パーテイーを、開催するとの内容でした。
 そのメッセージはすぐにFacebookで拡散され、皆からのメッセージが次々と載りました。皆、すでに仕事をもち、シドニーや他の地で働いているものもいるため、何人集まるか、わかりませんでしたが、私は、久しぶりに皆に会えることを楽しみに、早速参加の返事を投稿しました。

 当日は土曜日で、いつもは一週間の食料などの買い出しで、妻とCityへ行くのが日課でしたが、その日は買い出しを、妻と娘に頼むことにしました。
 妻も、以前買い物の折、彼女とはCityで一度会ったことがあり、彼女の人なつこい笑い顔と挨拶により、彼女を大変気に入っていましたので、喜んで引き受けてくれました。

 バスで現地へ向かい、集合時間の五時に到着し、会場のbeerlandのBarの中を探すと、彼女を含めて三人が来ていました。
 彼女は私を見つけると、"Tatsuro!"と声をあげ、近づき、強くハグをしてきました。
 いつもハグをしてくれるのですが、二年ぶりでしたので、いつも以上の熱いものでした。近くにボーイフレンドらしき若者がいましたので、残念ながら、私は少し遠慮気味のハグになりました。
 もう一人、私が親しくしていたR(Rich)がきていました。彼は、私を除く皆の中では、一番の年上で、ビールが大変好きでしたので、このような会合では、いつも一緒に飲んでいました。
 彼はバーテンダーをしていたこともあって、ビールには大変詳しく、私はいつも彼の推奨ビールをよく飲んでいました。




 私は、Rが7月に東京へ旅行するということを聞いていましたので、東京の英語版インフォメーションを事前にメールで送っていましたが、この日は、印刷したものを持ってきて手渡し、簡単に説明してあげました。
 彼女は、大変元気そうで、ロンドンの生活も大変気に入っているようで、また、6月の末にはロンドンへ戻るとのことでした。
 今回、一緒にきていた若者は、ロンドン子で、この一時帰国に同行してきたものでした。
その時、彼と彼女の関係は、特に説明がありませんでしたので、私も特に聞きただすことはしませんでした。
 彼はロンドン生まれのイギリス国籍ですが、ルーツはポルトガルで、ポルトガル人だとも言っていました。
 彼は、パースは綺麗な街だと言っていましたが、ロンドンに比べれば、もちろん小さいが、ビールの値段が高いのに驚いていました。
 ロンドンでは、パブでビールを飲むのは一般的であり、日本でのコーヒーと同じ文化の類いかもしれません。ロンドンは食べ物がまずいと聞いていましたので、その点も、彼に確認したところ、さすがにまずいとは言っていませんでした。この点は、異邦人が、実際にロンドンへ言って確認しないとわからないことだと思いました。

 私がロンドンへ一度言ってみたいと告げると、彼女がどこが観たいのかと聞いて来ましたので、私は、Magunam Photo Galleryを観たいと告げました。
 そこは、世界最初にできたフォトギャラリーで、あの有名なロバートキャパによって設立されたもので、写真の聖地とも言われているところです。彼女は知りませんでしたが、ロンドン子の彼は知っていたようでした。
 ロンドンは人口が一千万ほどあるそうで、東京とあまり変わりないほどですが、彼によれば、東京の方がビックな都市だと、言っていました。そういえば、すでに江戸時代には、東京は世界一の人口を有していたということを読んだことを、その時、思い出しました。




 それから30分ほどして、他の仲間が到着しました。Riley、Maria、Sとその友達の計四人でした。
 Rileyは写真のうまい若者で、すでに、WeddingやPortraitの写真で活躍しており、そのBusinessで忙しいようです。
 Sはスポーツ好きの体格の良いオージー娘で、それを活かしたスポーツ写真やFamily写真のBusinessで忙しいとのことでした。
 Mariaはバレーをやっていたことがあり、スタイルの良い美人で、Laurenの卒業写真ブックのヌードモデルを務めていました。今は詳しいことは判りませんが、モデルをしているのではないかと思っています。




 若い彼らは、皆で盛り上がり、お互いの近況を報告し合っていました。私とRは、彼の東京への旅行について話合い、情報を提供していました。

 最後に皆で記念撮影をして、今日の会に仕事のため参加できなかった、日本人女性Hirokoの務めている近くのレストランに向かうことにしました。その店は、韓国オーナーが経営する焼肉店で、彼女はすでに四年務めており、マネジャーをしているようでした。彼女も皆が訪問してくれたので、大変喜び、ひとりひとりとハグしていました。
 前の店でピザを沢山食べていた若い人たちは、挨拶を済ませた後、Cafeへ向かいました。
 私とRは、そこで酒を飲みながら、再び東京の話をすることにしました。しばらくすると、CafeにいたRlleyが誘いに来ました。私は、彼が、先ほどビールを三杯もおごってくれていたので、レストランの勘定を持ちました。
 RはRileyとともにCafeへ向かいましたが、私は若者たちと別れ、ノースブリッジの歩き慣れた道を、Cityの夜景を遠くに眺めながら、今日のこと、そして、昔の出来事に想いをめぐらしながら歩いていると、いつのまにかに、バス停に来ていました。







 翌日、昨日の写真を整理して、Facebookに投稿しようとすると、すでにRの投稿した写真が載っていました。私の写真も投稿すると、すぐに皆からのメッセージが届きました。その中の一つのメッセージを見て、昨日から不思議に思い、おぼろげに感じていた一つのことに気づきました。
 その投稿には、次のように書かれていました。

   "Lauren Snelling- marco is in love with riley."
   "Riley White- Lauren Snelling I know hey"

 Marcoはロンドンから来た若者で、彼がRiley に恋しているとの内容でした。それが冗談なのか、真実なのか、今はまだ、明らかではありませんが、確かに、昨夜の会で、MarccoはRiley に特に親しげに話しかけていました。私が撮った皆の集合写真の中の一枚の、Marccoの視線に、それが投影されていたのかもしれません。
 その写真が、真実の瞬間を捉えたものか、アクシデントの瞬間を捉えたものか、まだ判りませんが、彼女(Lauren)と彼(Marco)が、その時恋人同士には感じられなかったのは、確かでした。

 いずれにしても、私の写真の投稿で、皆が大いに盛り上がっていました。
 私はこのブログを書きながら、その真実を確かめるため、是非ともロンドンに赴き、シャロックホームズのごとく、真実を調査しなければとの思いに駆られていました。










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