日々是好日

撮った写真や思っていることなどを気の向くままに書いています。

ハマヒサカキ(浜姫榊)

2024-12-11 07:00:00 | 植物

この辺りは海辺ではないのですが、街路樹の下にある植え込みやマンションの入り口などには「ハマヒサカキ」が多く使われています。

今、そのハマヒサカキが花盛りです。

ただ、生い茂った葉の陰になっているので、注意して見ないと気づかないかもしれません。

 

 

ハマヒサカキは、潮風や乾燥に強い木なので、日本では千葉県以西の海岸を中心に自生しています。

一つ一つの花は径5㎜ほどで小さいのですが、たくさんの花が枝に連なって下向きに咲きます。

可愛い花なのに『プロパンガスのような匂いがする』、とも言われています。

 

画像は雄花です。

雌雄異株ですが、雄花しか見つけられませんでした。

壺形の雄花は雄しべ10~20本ほどあって、雌しべは退化しています。

 


 

学名:Eurya emarginata (Thunb.) Makino

英名:なし

別名:イソシバ(磯柴)

科名・属名:モッコク科 ヒサカキ属

原産地:日本、朝鮮半島、中国、台湾

 


 似たような木に”ヒサカキ”と”サカキ”があります。

その違いは開花時期と葉を見れば区別がつきます。

花の咲く季節順に並べると、

春・3月~4月に咲く---ヒサカキ

夏・6月~8月に咲く---サカキ

冬・10月~2月に咲く---ハマヒサカキ

 

葉の様子

ギザギザした鋸歯---ヒサカキ

縁にギザギザがない---サカキ(ヒサカキより少し大きめ)

全縁で、縁が反り返っている---ハマヒサカキ

 

 

[葉がギザギザのヒサカキ]

 

[全縁でギザギザのないサカキ]

 

[全縁で葉が反り返っているハマヒサカキ]

 

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エゴノキ(野茉莉・蘞の木)

2024-12-09 07:00:00 | 植物

冬なのに「エゴノキ(野茉莉)」に花が咲いていました。

エゴノキは落葉高木、花期は5月~6月、枝いっぱいに白い花をつけるのですが、冬に見るエゴノキはポチポチと淋しそうな感じです。

道路沿いにあるこのエゴノキは毎年冬(11月~12月)にかけて花を咲かせていて、葉もしっかりと残っています。

 

冬でもエゴノキの花は咲くのかと、いろいろと調べてみたのですが、どこにも記述がありません。

BingAIで聞いたら、「エゴノキの花は通常、5月から6月にかけて白い釣り鐘形の花を咲かせるのが一般的です。残念ながら、冬の時期にはエゴノキの花を見ることはできません。」という答え。

それじゃこの花は何なのでしょう?

 

 


 

学名:Styrax japonica

英名:Japanese snowbell

別名:チシャノキ、ロクロギ

科名・属名:エゴノキ科 エゴノキ属

原産地:日本、中国、朝鮮半島、台湾、フィリピン

 

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マルバヒイラギ(丸葉柊)

2024-12-07 07:00:00 | 植物

「ヒイラギ(柊)」の白い花が咲いていました。

 

このヒイラギちょっと違和感が・・・そうなんです、葉にギザギザがないのです。

これは「マルバヒイラギ(丸葉柊)」という園芸品種なのです。

 

ヒイラギは濃い緑で光沢のある葉、そして葉の縁がノコギリの歯のようにギザギザしているのが当たり前でした。

ところが、ヒイラギは大木になると、葉にトゲがなくなって丸くなるようなのです。

それは、葉のトゲは動物に食べられたりするのを防ぐためにあって、大木になると上部の葉はその心配がなくなるからトゲのない葉ができるらしいのです。

そこで、「生け垣のヒイラギはトゲがない方がいいかも?」、と考えたかどうか分かりませんが、この上部のギザギザのない葉を接ぎ木して、トゲのない品種を作りだしたようです。

それが葉にトゲのない、「マルバヒイラギ」です。

ヒイラギと同じように11月〜12月ごろ白い花を咲かせます。

モクセイの仲間なので、花も良く似ていますし香りも結構あります。

雌雄別株で、雄株には2本の雄しべが突き出していて雌しべが小さな雄花が咲いて、雌株には子房が膨らんだ雌しべと雄しべが付いている『両性花』が咲きます。

花は雄花も雌花もあまり変わらなくて区別するのが難しいようなのですが、拡大画像を見るとどうも雌しべが発達している雌花のように見えます。

マルバヒイラギは『一般的に流通しているのは雌株の方が多い』、となっていたので、この木も雌株のようです。

 

常緑でトゲなしで、甘い香りがする花も咲く、庭木や生垣にもいいかもしれません。

 


 

学名:Osmanthus heterophyllus

英名:Chinese-holly

別名: 鬼の目突き(オニノメツキ)

科名・属名:モクセイ科 モクセイ属

原産地:日本、台湾

 

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ネリネ

2024-12-05 07:00:00 | 植物

「ネリネ」が咲いていました。

回りが殺風景な中、とっても鮮やかな、目の覚めるような色です。

別名は『ダイヤモンドリリー』。

光が当たると花びらがキラキラと輝いて見えるからだそうです。

 

 

茎の頂部にたくさんの花がついて、ピンクのヒガンバナのようです。

でも、花と同時に葉も出ています。

これがヒガンバナと違いです。

花の咲く季節の違いもありますが、花が咲いている時に葉がなければヒガンバナ、葉があれば「ネリネ」と区別できます。

 

ネリネにも数種類があって、これは『ネリネ・サルニエンシス』(名札がありました)。

秋から冬にかけて花茎が出た後、葉が出てきます。

花茎は50~70cmになり、その先端に5~10個ほどの花を咲かせます。

一つ一つの花は5~6cmほどの大きさで、花弁は外側に反り返り、縁は少し波打ったようになっています。

葉は冬の間茂り、初夏に枯れます。

花色は赤、朱紅、桃、白などがあります。

 



学名:Nerine sarniensis

英名:Guernsey lily、 Jersey lilyNerine

別名:ヒメヒガンバナ(姫彼岸花)、ダイヤモンドリリー

科名・属名:ヒガンバナ科 ネリネ属

原産地:南アフリカ

 

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イソギク(磯菊)

2024-12-01 07:00:00 | 植物

寒くなってきて、見かける花も少なくなってきました。

それでもキク(菊)の花は色も形もさまざまにあちこちで咲いています。

一般的に栽培されているキクのことをイエギク(家菊)と呼ぶようです。

キクは日本のものだと思っていましたが、実はイエギクは中国が原産地なのです。

日本には奈良時代ごろに渡来してきて、江戸時代になってから観賞用に多くの品種が作り出されたようなのです。

 

それじゃ日本にはキクがなかったかというと、そうでもなくて日本にも自生するキクはあったのです。

それが野菊なのです。

昔から日本には多くの野菊は自生していたのですが、栽培されているキクはありませんでした。

野菊は、菊科の植物の中でも特に野生種やその近縁種のことなのですが、ヨメナ、シラヤマギク、ノコンギク、イソギクなどがあります。

 


 イソギク(磯菊) 

 

イソギクは花の形や色が他の野菊に似ているため、広い意味で野菊の一種と考えられています。

日本原産の菊科の植物です。

海辺の荒れた斜面などに分布するため、イソギク(磯菊)と名付けられました。

11~12月ごろ茎の先端に花弁のない小さな花を多数咲かせますが、舌状花が退化し、黄色い筒状花だけなのです。

葉は長さ4~8センチ、幅2センチ前後の長い楕円形。

葉の上半分にのみ浅い切れ込みが入り、裏面には銀白色の毛が密生しています。

その毛が葉の表側まで回って見えるので、一見すると葉に白い縁取りがあるように見えます。

 


 

学名:Chrysanthemum pacificum

英名:Ajania

別名:イワギク(岩菊)、シモカツギ

科名・属名:キク科 キク属

原産国:日本

 


 ウォーキング中に見つけたイソギクに似て、舌状花のある品種 

イソギクとイエギクを交配させた品種です。

舌状花が白色のものはハナイソギク、黄色のものはサトイソギク、赤色のものはアカバナイソギクまたはアカバナハナイソギクと、呼び分けているようです。

 

[ハナイソギク(花磯菊)]

筒状花の周辺に白い舌状花がついています。

 

[サトイソギク(里磯菊)]

筒状花の周辺に黄色い舌状花がついています。

 

[アカバナイソギク]

筒状花の周辺に赤い舌状花がついています。

 

 

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