日々是好日

撮った写真や思っていることなどを気の向くままに書いています。

ダンギク〔段菊)

2024-10-16 07:00:00 | 植物

ピンクの「ダンギク(段菊)」を見つけました。

今までは紫色の花しか見たことがありませんでしたが、珍しいピンク色の花です。

 

 

一緒に紫色のダンギクも咲いていました。

 

ピンクも紫もまだ開花したばかりのようです。

これから華やかになっていくのでしょう。

ダンギクはシソ科、だから一つ一つの花を見ると他のシソ科の植物と同じ唇形の花になっています。

花弁から長い雄しべと雌しべが出ているのが分かります。

 

元々は野草だったダンギクですが、今では自然のものはほとんど見つかりません。

だから、目にするのはもちろん栽培種です。

花が段状になっていて、葉がキク(菊)に似ているからこの名前になりました。

 


 

学名:Caryopteris incana

英名:Bluebeard、 Blue spiraea

別名:ランギク(蘭菊)

科名・属名:シソ科 ダンギク属(カリガネソウ属)

原産国:日本(九州・対馬)、朝鮮半島、中国、台湾

 

 

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ノシラン(熨斗蘭)

2024-10-12 07:00:00 | 植物

藪の中で「ノシラン(熨斗蘭)」を見つけました。

この花のこと、野にある白い蘭だからノシランだと思っていました。

ところが実際には縁起の良い名前の『熨斗蘭』だったのです。

名前の由来はいくつか説があり、その中の一つに、『花茎がきし麺のように扁平で”麺棒でノシたような形”に見えるから』、というものがあります。

そこで実際に花の茎を触ってみたところ、説の通りでした。

茎は丸みが全くなく、真っ平らになっていました。

 

 

ノシランは1本の花茎にたくさんの花がついているのですが、ほとんどの花が開かずに、蕾の状態のまま枯れてしまいます。

それに、下を向いているものが多く、開いた花はなかなか見られませんでした。

花茎には枯れた花や、花が落ちてしまって花柄だけが残っていたりするものが多く、その姿はあまりきれいとは言い難いのです。

 

ところがある時、偶然にも開いている花を見つけたことがありました。

花びらは完全には開かずにラッパ型、その形はランよりもユリに近いような・・・

そうなのです。

ノシランは以前はユリ科だったのです。

ところが、現在ではキジカクシ科に分類されています。

花が終わって、秋から冬にかけてできる実は最初は緑色で、その後に緑→青→紺(コバルトブルー)と、徐々に変化していくようですから、その過程を追っかけてみたいと思っています。

 

 ノシラン 

夏の終わり頃から秋にかけて花の茎をまっすぐに立て紐状の白い小花をたくさん咲かせます。

花は白か薄紫色で下のほうに向いて房状に垂れて咲きます。

葉は根元から生え、濃い緑色で細長く厚みと光沢があり先端が少し垂れ下がります。

花が咲いた後は種子が付きます。

種子は7mmほどの卵のような形をした球状で、晩秋から初冬に緑から青に変化し、最後にはコバルトブルーの美しい色になります。(みちくさ図鑑)

 


 

学名:Ophiopogon jaburan

英名:White lilyturf、Mondo grass、Giant lilyturf

別名:ジャノヒゲ

科名・属名:キジカクシ科 ジャノヒゲ属

原産地:日本、韓国

 

 

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イシミカワ(石実皮・石膠)

2024-10-10 07:00:00 | 植物

ちょっとした藪のような場所や、道路沿いにある生け垣などにはツタのように絡まっている植物がたくさん見られます。

カラスウリ、ヤブガラシ、カナムグラそしてイシミカワなど・・・

 

「イシミカワ(石実皮)」です。

トゲトゲしていて近寄りがたいのですが、葉・花・実とすべてがとっても興味深い花なのです。

 

まず、葉の形です。

きれいに整った三角形の葉、そして円形の葉の2種類になっています。

三角形の方は通常の葉で、葉柄が長くて互生して茎に付いています。

それに対して円形の葉は茎を包んで広がって、その上に花がまとまって載っています。

その様子は、ちょうど葉をお皿にしてその上に団子でも載せたようにも見えます。

円形の葉は托葉(たくよう)で、それは花などの付け根にある、小さな葉状の器官のこと。

イシミカワの托葉は他の植物に絡みつくのを助ける役割があるとのことでした。

 

次に不思議に思ったのは花のことです。

今まで花が開いているのを見たことがありません。

「今日こそは花が開いているかな?」と思いながらその場所に行くのですが、たくさん咲いているのに一つも開いた花が見つからないのです。

それなのにいつの間にか実に変わっていて、その時には薄い緑色の花弁が大きく膨らんで、中にタネを包んでいるのです。

どのようにして花が開くのかとネットで画像を探してみたら、花の先端が少し開いているものが見つかりました。

でも、それもほんの少しだけ中が見える程度でした。

だからきっとこの花は開かないのかもしれません。

それでも授粉は虫媒花のようなのです。

きっと昆虫は閉じている花びらを無理に押し開いて中に入っていくのでしょうね。

 

そして、花が実に変わる過程もとても興味深いのです。

授粉後、花は枯れて、その基のところに小さな果実ができ、それが徐々に大きくなり、最終的には約5mmくらいの大きさになります。

そして、実は色の変化が面白く、緑色から熟すにつれてピンク、赤紫色、青紫色、青色とさまざまな色に変わりながら、最後に黒っぽい青色へと変化していくのです。

 

イシミカワでやっかいなのがトゲ、下向きなので結構キツいです。

他の植物に絡みつく時に滑り落ちないようにしっかりと固定するためなのでしょうけれど、ここまでキツくなくともいいのに、と思います。

 


 

学名:Persicaria perfoliata (L.) H.Gross

英名:Mile-a-minute weed

別名:アシガキ、カッパソウ

科名・属名:タデ科 イヌタデ属

原産地:日本、東アジア

 

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ナツメ(棗)

2024-10-08 07:00:00 | 植物

7月下旬、道路沿いにある家のブロック塀の上に「ナツメ(棗)」の実が生っている枝を見つけました。

塀の内側に大きなナツメの木があって、何本かの枝が外側に垂れ下がっていたのです。

しょっちゅう歩いている場所なのに、実が生って初めてここにナツメの木があるのが分かったのです。

まだ緑色のナツメの実でした。

撮った写真を見たら後ろの方に小さく花が写っている枝もありました。

 

花を拡大してみました。

黄色と薄緑色の小さな花でした。

ナツメの花は6~7月ごろに開花するらしいので、きっとこれが最後の花だったのでしょうね。

 

そして2ヶ月後、9月下旬の様子です。

オレンジ、黄色、赤とさまざまな色の実に変わっていました。

今後これらの実は赤~赤黒に熟してくるのでしょう。

この実は食べられます。

そのままだったり、ドライフルーツにして食べることができます。

また、漢方薬にもなっていて、干したナツメの生薬は『大棗(たいそう)』と呼ばれています。

 

ナツメは日本に自生しない外来種とされていますが、飛鳥時代から既に日本には入っていたようなのです。

『万葉集』にもに詠まれているし、奈良市にある『長屋王邸』の発掘時の出土品の中にも『棗』と書かれた木簡も見つかっているそうです。

 


 

学名:Ziziphus jujuba

英名:Jujube

別名:オオナツメ、タイソウ

科名・属名:クロウメモドキ科 ナツメ属

原産地:南ヨーロッパ、西南アジア、中国

 

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ヤンバルガンピ(山原雁皮)

2024-10-06 07:00:00 | 植物

この辺りでは珍しい花です。

名前は「ヤンバルガンピ(山原雁皮)」です。

この名前から沖縄? とすぐにピンとくると思います。

そうです、この花(木)は沖縄に自生しています。

『やんばる』は沖縄本島北部地方のこと、『ガンピ(雁皮)』は和紙の原料として使われている、ジンチョウゲ科の植物のことです。

 

細くてちょっと光沢のある葉、葉の根元から伸びる花柄に咲く緑とも黄色とも言えないような花なので、咲いていても気づきにくいかもしれません。

花の時期は5月~10月、その後、初めは緑色で徐々にオレンジ色から赤色に変わる実が付きます。

実が赤くなると気づく人も多いでしょうね。

 

まだ実は緑色です。

 

1個だけ赤い実に変わっていたので、その実を拡大してみました。

これからはどんどん赤い実が増えていくことでしょう。

 


 

学名:Wikstroemia indica

英名:Indian Spikewood

別名:シマガンピ

科名・属名:ジンチョウゲ科 ガンピ属

原産地:沖縄、中国、台湾、東南アジアなど

 

 

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