空き地に紫色の花がチラホラと少しだけ咲いていた。
この花の名前は「ホトケノザ」。
花の下にあるハスの葉に似たような葉が段々になって、仏様の座る蓮華座のように見えるから「ホトケノザ」と名が付いた。
この花の開花期は春なのに、1年中見ているような気がする。
冬に花は付いていなくとも葉だけは枯れずに残っているからかもしれない。
今はチラホラしか咲いていなくとも、もう少し暖かくなるとこの空き地一面が紫色の花で覆いつくされる様子が見られるようになる。
[一面のホトケノザ]
花が白い「シロバナホトケノザ」もあるらしいので、今年こそ白花を探してみようと思う。
学名 :Lamium amplexicaule
英名: henbit
別名:サンガイグサ(三階草)
科名・属名:シソ科 オドリコソウ属
原産地 :アジア・ヨーロッパ
ところが「ホトケノザ」という名前で呼ばれている花がもう一つ存在している。
それは、日本に昔からある風習の「七草の日」に食べるもの。
1月7日は「七草の日」、七草粥を食べてお正月後の胃や身体をいたわり、今年一年の無病息災を願うという日。
そのお粥に入れる七草とは「セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロ」のこと。
ここで「ホトケノザ」という名前が出てくる。
でも、この「ホトケノザ」は黄色い花の「タビラコ(田平子)」のこと。
タンポポに似た小さな花で、今では「コオニタビラコ」という名前になっている。
[春の七草のホトケノザ・コオニタビラコ]
こちらの「ホトケノザ」も葉の形から名前が付いたようだ。
でも、一枚ずつの葉ではなく、放射状に広がったロゼット葉全体を蓮華座に見たてたということらしい。
今はまだ咲いているのを見ることができないが、春になれば田んぼの周りなどで見られるようになる。
学名:Lapsana apogonoides
英名:Nipplewort
別名:田平子
科名・属名:キク科 ヤブタビラコ属
原産地:日本、台湾、朝鮮半島、中国