フランス5日目。
パリ、リヨン駅からTGVでアビニョンへ。
乗り場が分からず、探し回ってしまった。
それでも人に聞きながらどうにか乗り込み、約2時間半の列車の旅だった。
アビニョン・サントル駅は市街から少し離れたところにあった。
ガイドブックに寄ると、駅にシャトルバスがあると書いてあったので、停車していた市街の入り口まで行くバスに乗ったが、あまりにも時間がかかるので、聞いたらこれは路線バスで、シャトルバスはもう廃止されたようなことを言われた。
ガイドブックに頼りすぎも良くないと分かった。
「アビニョン」はフランス南東部プロヴァンス地方の北側にあり、城壁に囲まれた中世の街並が残っている街。
城壁の中の「アヴィニョンの歴史地区」は世界遺産に登録されている。
バスを城壁の入り口近くで降り、城壁内の歴史地区に入った。
メインストリートを真っ直ぐに進んだところにあったのが市庁舎で、ホテルはそのすぐそばの「ホテル ドゥ オロロージュ(Hôtel de l'Horloge」だった。
荷物だけ預け、すぐに街に出た。
少し歩いたところに「アビニョン教皇庁(法王庁)」があった。
[アビニョン教皇庁]
14~15世紀ごろ、カトリックの派閥争いが激しくなったため、1309年、ローマ法王は法王庁をローマからアヴィニョンへと移した。
ここの名前は「Palais des Papes」となっているので、これは宮殿だったようだ。
中には入らなかったが、宮殿にしては何となくごつくて、要塞のような気もするが・・・
教皇庁の前の広場からプチ・トラムが出ていたので、街の様子を見ようとして乗ってみた。
一通り街をまわってから「サン・ベネゼ橋」に行ってみた。
この橋に行くまでの狭い道にはかわいい子供服を売っているお店がたくさんあった。
「サン・ベネゼ橋」はローヌ川をまたぐ石造りの橋で、有名な歌「アビニョン橋の上で」の舞台になった橋。
建設当時は22連のアーチがあったのだが、洪水で大部分が流されてしまい、現在では4つのアーチだけしか残っていなく、川の中央で途切れているため、橋としての役割はなく、観光用だけのものだった。
橋の途中には教会もあった。
[サン・ベネゼ橋]
橋の上を歩くために、入場料が必要だった。
フランス6日目。
日本人女性が主催している「プロバンスサイト」という会社の貸し切りの個人ツアーを頼み、リュベロン地方を回ることにした。
リュベロン地方はプロバンスの北方あり、その中には小さな村々が点在している。
フランスには「フランスの最も美しい村」という協会があり、「フランスの最も美しい村」を決めている。
そこで認定された村がたくさんあるのがリュベロン地方で、特に有名なのが「ゴルド」と「ルシヨン」で、この二つの村を回るツアーだった。
日本人女性の運転手と落ち合い、最初に行ったのが朝市巡り。
朝市の開催日に寄って場所が違うらしいが、この日は「サンレミ・ド・プロヴァンス」という朝市だった。
地元の人で賑わっていた。
朝市の後、最初の村「ゴルド」に向かった。
「ゴルド」は古城の麓、切り立った崖に沿って石造りの中世の家々が並んでいる村で、周囲には一面オリーブ畑やブドウ畑が広がっていた。
[パーキングから見たゴルド村]
ここが一番のビュースポット。
村全体が宙に浮いているかのような様子だった。
[ゴルド村]
村の中に入ってみると、石畳の細い道があちこちに張り巡らされていた。
この村は「プロヴァンスの贈りもの」という映画の舞台にもなっている。
ゴルド村を散策後、次に向かったのが赤い村「ルシヨン」。
この村は、村全体が赤みを帯びていることから「赤い村」とも呼ばれている。
赤い色はオークルという、この地域特産の赤土の色のためで、赤土を壁に使うことによって、村全体の統一が図られている。
村の奥の方に行くと採石場があった。
土(砂)はサラサラと細かい粒子状で、サンダルで歩いたため足は赤く染まっていた。
フランスに来て6日目、やっと青空を拝めた。
青空に赤い村が映えて、何とも言えない美しさだった。
ルシヨン村は歩いて回っても30分とかからないほど小さな村だったが、観光客でいっぱいだった。
ルシヨンから次に回ったのが「フォンテーヌ・ド・ボークリューズ」。
この小さな村の見どころは、村の名前にもなっている「ボークリューズの泉」。
水深300m以上あり、ヨーロッパでも豊富な水量を噴き出す泉として有名になっている。
川沿いの散歩道を20分くらい歩く間には水車があったり、とにかく水がきれいだった。
今回は個人ツアーをお願いしたが、大手のツアーも大体が同じコースを回るようだった。
この後、アビニョンに戻り、再び同じホテルに泊まった。
翌日はマルセイユに向かう予定。