ずっ~と信じて思い込んでいたことが、実は間違っていたということはよくある。
今回の思い違いは「ゼニアオイ」のこと。
夏に道端でよく見かけるゼニアオイの花、これがすべてだと思っていた。
[ゼニアオイ]
ところが、ウォーキング中、季節外れに咲いていた小さなゼニアオイに似た花を見つけた。
ゼニアオイの矮性種かとも思ったが、ちょっと違っている。
花の色が紫っぽいし、葉っぱの形がヤツデのように切れ込みが深い。
やっぱり気になったら何でも調べるのが一番、それですぐに検索してみた。
そうしたら、これは「ウスベニアオイ」、コモンマロウとも呼ばれているもの。
でもこっちの方が本家本元で、ゼニアオイはウスベニアオイの変種なのだそうだ。
両方ともよく似ていているし、野生化しているのも同じ。
道端で見られるものの多くはゼニアオイらしいのだけれど、もしかすると今まで見たものの中にはウスベニアオイもあったのかもしれない。
この2種類の違いを列記してみると次のようになった。
--- ウスベニアオイ ---
① 花色は淡いピンク~赤紫色で、葉の付け根に1~4個の花が付く(稀に5個もある)。
② 葉は5~7裂して切れ込みが深い。
③ 茎は全体に荒い毛が生えている。
--- ゼニアオイ ---
① 葉の付け根に10個以上の花が付く。
② 葉の切れ込みが浅く丸っこい。
③ 茎に毛は生えていない。
今までは両方ともが同じ花だとばかり思っていたけれど、2種類の違う花だったのだ。
今後は見つけたらまず茎に毛があるかないかを確認すれば間違えることはないのかも。
学名:Malva sylvestris
英名:blue mallow、common mallow、high mallow
別名:ブルーマロウ、コモンマロウ
科名・属名:アオイ科 ゼニアオイ属
原産地:ヨーロッパ
コモンマロウとは通常ではウスベニアオイのことなのだが、日本ではゼニアオイもまたコモンマロウという名前で呼ばれている。
そのためか、現在コモンマロウとして流通しているもののほとんどがゼニアオイになっているようだ。