宿泊した浜中町から厚岸町まで、ずっと海岸線を走った。
この道路は北太平洋シーサイドラインと言うらしい。
厚岸町市街地から少し離れ、両側がダケカンバに囲まれた道路を抜けると「原生花園」に着いた。
ここは毎年、6月中旬から7月上旬にかけて、ヒオウギアヤメの大パノラマが広がる場所。
ちょうど今が見頃で、「アヤメまつり」が開催されていた。
お祭りといっても何のことはない、ただ「今、アヤメが咲いていますよ〜」といっただけのこと。
だからあまり人もいなく、散策するには最高の場所。
原生花園内には馬が放牧されているので、入り口は鍵を閉めて入るようになっていた。
一歩足を踏み入れると一面の緑の中にヒオウギアヤメの紫色が目立っていた。
その数は約30万株とも言われている。
原生花園の先には海が広がり、その中では放牧されている馬がのんびりと草を食べている、本当に非日常的で、幻想的な風景だった。
6月から7月にかけての北海道は花の季節なので、どうしても道央に人気が偏ってしまい、バスツアーなどもガーデン街道巡りなどが多くなっている。
だから必然的に混雑した北海道を見ることになってしまう。
その点、今回の釧路・中標津あたりは穴場だった。
人が少ないし、正に北海道らしい風景にも出会えたし、もちろん沢山の花も見ることができた。
何よりも涼しいのが一番だった。
ヒオウギアヤメと別れ、最後の目的地「コンキリエ」へ。
『コンキリエ』とは、イタリア語で貝の形をした食べ物の意味で、ここはおしゃれな名前の「道の駅」。
何度も「道の駅No.1」に選ばれているとか。
ネットで厚岸の観光を検索すると必ず出てくる場所だったので今日の行程に入れておいた。
ウリは厚岸でなければ食べられないカキを中心とした、牡蠣小屋のような施設があること。
でも、昨日の夕食でカキは嫌になる程食べたので、もう十分だった。
他にはここでしか買えない海産物などの土産物屋さんがあるだけで、取り立てて見るべき所はなかった。
この後は空港に行き、レンタカーの返却をして今回の旅行は全て終了した。