日々是好日

撮った写真や思っていることなどを気の向くままに書いています。

センニンソウ(仙人草)

2022-11-10 07:00:00 | 植物

秋も深まっているのに「センニンソウ(仙人草)」の花がまだ咲いているのを見つけた。

「エッ、まだ咲いてるの? とっくに咲き終わったものだとばかり思っていたのに・・・」

もう葉っぱは黄色くなりかかり、一部の花は既に実になって、白いヒゲが伸びているのに、まだ咲いていた。

 

 

花の終わったセンニンソウは扁平で赤っぽい色の実が出来て、そこから白いヒゲが綿毛のように伸びてくる。

だから花が咲いている時には花で、花が終わった時には綿毛で真っ白く見えることもある。

この綿毛は雌しべの花柱なのだが、この綿毛がセンニンソウの名前の由来にもなっている。

 

花が終わって数日経った時の様子。

扁平で卵型のものが実で、そこからヒゲ(綿毛)が伸びている。

 

9月初旬、花が真っ盛りの時様子。

1つの花の大きさは2~3cmくらい。

十文字形の4枚のものは、花びらのように見えるが萼片(がくへん)で、たくさんある雄しべはそれよりも短いのが特徴になっている。

 


 

学名:Clematis terniflora

英名:Sweet Autumn Clematis

別名:ウマノハオトシ(馬の歯落とし)、ウマノハコボレ(馬歯欠)

科名・属名:キンポウゲ科 センニンソウ属

原産地:日本、台湾、中国、朝鮮半島

 

 

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コバノフジバカマ(小葉の藤袴)

2022-11-08 07:00:00 | 植物

紫(ピンク)と白、2種類の「フジバカマ(藤袴)」思われるが咲いていた。

この花の咲く時期は8月〜9月らしいので、少し遅い。

でも、まだまだ蕾も多かった。

 

 

最初はフジバカマだとばかり思っていた。

ところが、記事を書くにあたって調べているうちに、現在は日本在来種のフジバカマは準絶滅危惧種として登録されていることを知った。

それならば、そう簡単にはお目にかかれないわけだから、見つけたものは近縁種や交雑種なのではないのかと・・・

それで更に詳しく調べてみたら、日本在来種のフジバカマ(Eupatorium japonicum)と園芸種として出回っているフジバカマ(Eupatorium fortunei)は違うものだと分かった。

 

 

「園芸品種の方は、野生の型に比べて葉の裂片が細く、上部の葉も全裂し、花序の枝がより急角度で斜上して紅色をおび、花色の濃い型、これをコバノフジバカマ(ニセフジバカマ)と名付け・・・」となっていた。(日本の野生植物より) 

 

そして、コバノフジバカマの特徴は、

① 高さ0.4~1mの多年草。

② 茎は赤紫色を帯びる緑色で、直立して上部で枝分かれする。

③ 葉は対生し、長さ5~10cmで、深く3裂するか、3全裂して3小葉のようになる。

④ 葉の縁には鋸葉がある。

⑤ 短い葉柄を持つ。

⑥ 頭花は管状花のみからなり、雌しべが花の外に突き出る。

フジバカマによく似ているが、茎の上部の葉も裂ける、葉がやや小さく質が薄く裂片が細い、花色が濃いものが多い、花序の枝が急角度で斜上して紅色を帯びるという点で区別する。

(EVERGREENより)

 

今回見つけた花は紫(ピンク)、白花とも、葉っぱは深く3裂して、縁は鋸葉になっている。

葉柄はほとんどなく、茎はそれぞれ紫色と緑色。

それらの特徴がピッタリだったため、これはコバノフジバカマに違いないと思い、今日のブログのタイトルは「コバノフジバカマ」にした。

 

 

フジバカマはキク科ヒヨドリバナ属、調べてみると同じ属の花にはヒヨドリバナ、サワヒヨドリ、ヨツバヒヨドリ、マルバヒヨドリなどたくさんあることが分かった。

そして、それらの花が似ているものだからややこしくなってしまう。

フジバカマはすごく難しい花だと思う。

 

 

 

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ミセバヤ

2022-11-06 07:00:00 | 植物

鉢植えになっていた「ミセバヤ」を見つけた。

ウォーキングコース途中にある家の門柱の上に置いてあった鉢から垂れ下がっていた。

 

 

名前の由来は、この花を見つけた法師が、師の冷泉為久に「君に見せばや(見せたいものだ)」と文を添えて贈ったことからだというけれど・・・

でも「ミセバヤ」は古来から別名で「玉の緒」とも呼ばれてきた。

こちらの方が馴染み深くて、分かりやすいかもしれない。

茎が長く伸びてその先に花が丸くなって咲いているので、玉の緒という名前が合うのじゃないのかな。

 

 

また、新古今和歌集に収録されている式子内親王の、『玉の緒よ 絶えねば絶えね ながらへば 忍ぶることの弱りもぞする』という歌。

この歌は、小倉百人一首にもあるので、誰でも一度は目にしていると思う。

この歌に出てくる「玉の緒」がこの花のことだともいわれているが・・・

玉の緒の意味は ①玉をつらぬいた糸 ②魂、生命 ③ミセバヤの別名 と諸説がある。

この説の中での一番の候補は②の魂、命のことだと思う。

そしてきっと 魂=玉 に掛けているのじゃないのかと・・・

 

 

「玉の緒」は昔から日本の山地の岩場に自生する山野草だったらしい。

今では自生種はほとんど見られなくなってしまって、環境省のレッドデータブックで絶滅危惧種に指定されているようだ。

でも、こうして見られるのはやはり観賞用として広く栽培されているものなのだと思う。

ほんのりピンクに縁取られた丸い葉、ピンクの小花が丸くまとまって咲いているのはとても可愛い感じがする。

 


 

学名: Hylotelephium sieboldii

英名:October daphne, October plant, October stonecrop, Siebold’s stonecrop, Siebold’s sedum

別名:玉の緒(タマノオ)

科名・属名:ベンケイソウ科 ムラサキベンケイソウ属

原産地:日本、中国

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フジマメ(藤豆)

2022-11-04 07:00:00 | 植物

マメを天ぷらなどにして食べる「フジマメ(藤豆)」は地方により名前が違っていて、千石豆やツル豆、インゲン豆などと呼ぶ地方もあるらしい。

花が白くサヤが緑色のものと、花が紅紫色でサヤも紫色のものもあるようだ。

今回見つけたのは紫色の方。

そしてマメができる前の花が咲いていた。

 

 

すでに花からマメになっているものも。

 

紫色のフジマメは大きな葉っぱも紫色を帯びるのが特徴で、ツルがよく伸びて5m以上にもなることがある。

花後は赤紫色で扁平、光沢がある、先端が尖ったマメができる。

食用とするのはサヤエンドウなどと同様に若いサヤの部分が一般的で、完熟したマメ(種子)も食べられるが、これには毒が含まれているらしい。

それを食べた場合、嘔吐、呼吸の問題、およびけいれん等を引き起こす可能性があるということだった。

それでも、何らかの処理をすれば普通に食べられるらしいので、その処理方法を検索したけれど見つからなかった。

だから、完熟マメには手を出さない方がいいのかも。

 


 

学名:Lablab purpureus

英名:Hyacinth bean

別名:センゴクマメ (千石豆) 、ツルマメ (蔓豆) 、インゲンマメ (隠元豆)

科名・属名:マメ科 フジマメ属

原産地:熱帯アフリカ

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タリクトラム・デラバイ

2022-11-02 07:00:00 | 植物

ウォーキング中にオリーブの木に絡まっているように細々と咲いていた白い花を見つけた。

こんな季節に? この花?

1回聞いただけでは覚えられない、舌を噛んでしまいそうな名前の「タリクトラム・デラバイ」

タリクトラムはカラマツソウのことで、デラバイはフランス人のジャン・マリー・デラヴェ(Jean Marie Delavay)のこと。

きっとデラヴェが関わっているからこの名前になったのだと思う。

 

この花は初夏から夏に咲く花なのに、何で今頃・・・

本来ならばもっと大きな株で花がいっぱい付いていてもいいのに、細々としている。

きっと季節を間違えたのかもしれない。

 

 

ちょっとした風でもフワフワと揺れて、どう見ても涼しげな花。

長い雄しべと雌しべが花弁から出て、うつむいて咲いている様子や丸い蕾がかわいい。

 

うつむいているので枝を持ち上げて撮ってみた。

 

この花は日本名「オオシキンカラマツ」として、山野草として扱われていた。

きっと園芸品種として改良されたのかもしれない。

 

薄紫色の花の付いている株もあった。

 


 

学名:Thalictrum delavayi

英名:Chinese meadow-rue

別名:オオシキンカラマツ

科名・属名:キンポウゲ科 カラマツソウ/タリクトラム属

原産地:中国南部

 


 

タリクトラム・デラバイは和名で「洋種カラマツソウ」ともいわれている。

日本固有種の「カラマツソウ」は花びらがなく、雄しべが糸のようになっているのが特徴的。

でも、タリクトラム・デラバイは普通に花びらのある花、だから日本のものとはこの部分が違っている。

 

これは以前に見つけた「カラマツソウ」。

葉っぱはよく似ている、でも花弁がないところが違っている。

 

 

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