日々是好日

撮った写真や思っていることなどを気の向くままに書いています。

洋風旅館 ぴのん

2022-11-20 07:00:00 | 温泉・宿

石段を中心としてその周りに多くの宿が立ち並んでいる伊香保温泉は、古くからの温泉地。

浴衣を着て湯めぐりをする和風のイメージの場所なのだけど、そんな温泉地で敢えて洋風の宿を選んで泊ってみた。

 

「洋風旅館 ぴのん」は石段街から少し離れ、大通りから坂を下った場所にある大正ロマンの雰囲気のある小さな洋風旅館。

この宿は坂道を上ったところにある「ホテル松本楼」と姉妹館になっている。

本館の伝統ある旅館「松本楼」とは別に居心地の良い宿を目指して「ぴのん」を始めたらしい。

また、旅館と共に大正時代から続く洋食店もそのまま引き継いでいるので、昼間はレストランとしても営業している。

 

 

建物は洋館風、外観もおしゃれで、センスの良さが感じられた。

館内に入ると何となくイギリスの田舎のホテルといった雰囲気で統一され、ビートルズの曲が静かに流れていた。

チェックイン時の対応も良く、丁寧に細かなことまで説明してくれた。

ここの宿泊者には特権があった。

それは、朝食は館内のレストランか姉妹店の松本楼のブッフェのどちらかをチョイスできるし、お風呂は両方とも利用することが可能だということ。

 

 

部屋に行くまでの廊下には地元アーティストが描いたという作品が並び、小さな宿ながらエレベーターも備わっていた。

通された3階の部屋は広くはなかったけれど、一通りのものは揃っているし、これで十分だった。

 

宿に到着した後はいつもすぐに温泉に入るのが決まり事になっている。

館内には貸切風呂が4ヶ所もあった(この時は1か所が修理中で利用不可だった)が、早めに着いたので最初は本館の「松本楼」の大浴場を体験してみた。

 

[手前が黄金の湯、奥が白銀の湯]

 

[黄金の湯]

 

大浴場は8階にあり、大きな内湯と露天風呂のそれぞれが「黄金の湯」と「白銀の湯」と名前が付いた、2種類の温泉になっていた。

このお風呂の名前は伊香保温泉に湧いている2つの源泉と同じだった。

「黄金の湯」は湧出時は無色透明で、鉄分が含まれるため空気に触れると茶褐色に変わる温泉。

「白銀の湯」は比較的新しく湧いた温泉で、色が無色透明で刺激の少ない、優しい温泉。

ラッキーなことに、こんなに大きな宿なのに時間が早かったためか、他の宿泊客は誰もいなかった。

そのため、山々と雲海に囲まれた伊香保の街並みを見下ろしながら、ゆっくりと温泉を堪能することができた。

 

本館の温泉に入り、「ぴのん」に戻ったらもう夕食の時間だった。

夕食は大正ロマンたっぷりのレストランで『フレンチ風懐石料理』が用意されていた。

夕食は前菜、魚料理、グラニテ、肉料理、デザートなどで量は多すぎず、2種類の美味しいパンも追加でいただけた。

温泉地で美味しいフレンチ懐石とは、ちょっと珍しくて良かったかも。

 

食事が終わってゆっくりしてから、次は「ぴのん」のお風呂の番。

お風呂は本館と同じようにやはり2種類の温泉になっていて、空いていればいつでも貸し切りができた。

空き状況は部屋に備わっていたタブレットで確認するようになっていた。

 

[黄金の湯]

貸切風呂なのでそれほど大きくなかったが、「黄金の湯」と「白銀の湯」がそれぞれ2ヶ所あった。

本館の大きなお風呂も良かったけれど、小さなお風呂もまた違った良さがあった。

 

翌朝、朝食は松本楼でのブッフェを選んだ。

大きなホテルなので宿泊客も多いようだったが、それぞれの朝食時間を設定してあったため、混雑はなくスムーズに食事ができた。

種類も色々あったし、釜飯や焼きまんじゅうなどのご当地物もいくつかあって楽しませてもらった。

 

今回は全国旅行支援を使わせていただいたため、このような素敵な宿にお安く泊まることができてとても良かったと思う。

 

 

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ヒメツルソバ(姫蔓蕎麦)

2022-11-18 07:00:00 | 植物

冬も近くなってきたのに、「ヒメツルソバ(姫蔓蕎麦)」だけは元気に咲いている。

小さなピンク色の花が野生化しているところもあれば、庭に広がっているところもある。

葉は緑色でV字型の茶色い模様が入っているのが面白いし、秋以降は紅葉も楽しめる。

 

 

塀から垂れ下がっていて、葉っぱが紅葉しているものもあった。

 

この花はポリゴナムという名前で流通していることが多い。

茎が這って延び、節(ふし)が土に接するとそこから根が出てどんどん広がっていく。

あまり成長しすぎて困ってしまっている人もいるらしい。

 


 

学名:Persicaria capitata、Polygonum capitatum

英名:Smart weed、Victory carpet

別名:ポリゴナム(Polygonum)

科名・属名:タデ科 イヌダテ属

原産地:ヒマラヤ、インド北部

 


 

花がソバに似ているのでこの名前になったのでしょうけれど、「ヒメ」と付くのはやはり小さくかわいらしいからなのでしょうね。

ということはヒメのつかない「ツルソバ」もあるのじゃないかと調べてみたらやっぱりあった。

 

[ツルソバ]

「ツルソバ」は海岸近くに多く、白い米粒大の花が集まって咲く。

ヒメツルソバよりも花が少し大きいように思える。

 

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ハヤトウリ

2022-11-16 07:00:00 | 植物

コンクリートの石垣に大きな葉っぱで白い花が咲いているものがぶら下がっていた。

花も葉っぱも何かしらのウリの種類のように見える。

ウォーキングコースの川沿いの道にはアレチウリが繁茂していたので、これもそのたぐいのものかと思っていた。

でも、花は毛に覆われてなかったので「何だろう?」と思いながら様子を見ることにした。

 

 

数日後、同じ場所を通ったら実ができていた。

ハヤトウリだった。

花の元の方が膨らんで、小さな実になっているものや立派な実になっているものもあった。

石垣の上にある家から逸脱してきたのかもしれない。

2~3本の木なのに、生育が旺盛なのか、数十個の実が生っていた。

 

 

ハヤトウリは別名が「千成(せんなり)」と言われるほど1株に100~200個も実が生る。

だから1株も必然的に大きなものとなる。

大正時代にアメリカから鹿児島県に入ってきたためにこの名前になったらしい----鹿児島県の男性=薩摩隼人

洋梨のような形の実は白色のものと緑色のものがあり、表面は凸凹していて、食べることもできる。

主に塩漬けや味噌漬けなどの漬物として利用されているが、生食用としても炒め物や煮物などにも使われている。

 

ハヤトウリは寒さに弱く、霜に当たると枯れてしまうらしい。

今、この場所にはたくさんの実が出来ているけれど、これはどうするのだろうか? 誰かが採るのだろうか?

などと余計な心配をしてしまった。

 


 

学名: Sechium edule

英名:chayote

別名:千成瓜(センナリウリ)

科名・属名: ウリ科 ハヤトウリ属

 

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タチバナモドキ(橘擬)

2022-11-14 07:00:00 | 植物

 返り咲きという言葉がある。

これは、晩秋を迎えるころ、春に咲く花が時節でもないのにまた咲くこと。

他の言い方では狂い咲きとか二度咲きなどと言うらしい。

 

「タチバナモドキ(橘擬)」がひっそりと咲いていた。

ポチポチとほんの数輪だけ、返り咲きの花だった。

ほとんどの花が既に終わって、黄色~橙色の実に変わっているのに、これらの花だけが遅れてしまったのだろうか。

でも、目を凝らすと新しい枝が伸びた先に新芽が出て、そこに花がたった一輪だけ咲いている。

きっと春と間違えているのかもしれない。

 

タチバナモドキはピラカンサの一種。

花が終わると黄色っぽい実になる。

 

[タチバナモドキの実]

 

[5月のタチバナモドキの花]

 

以前い書いたピラカンサのこと----「ピラカンサ」

 

 

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ウスベニアオイ(薄紅葵)

2022-11-12 07:00:00 | 植物

ずっ~と信じて思い込んでいたことが、実は間違っていたということはよくある。

今回の思い違いは「ゼニアオイ」のこと。

夏に道端でよく見かけるゼニアオイの花、これがすべてだと思っていた。

 

[ゼニアオイ]

 

ところが、ウォーキング中、季節外れに咲いていた小さなゼニアオイに似た花を見つけた。

ゼニアオイの矮性種かとも思ったが、ちょっと違っている。

花の色が紫っぽいし、葉っぱの形がヤツデのように切れ込みが深い。

やっぱり気になったら何でも調べるのが一番、それですぐに検索してみた。

 

 

そうしたら、これは「ウスベニアオイ」、コモンマロウとも呼ばれているもの。

でもこっちの方が本家本元で、ゼニアオイはウスベニアオイの変種なのだそうだ。

両方ともよく似ていているし、野生化しているのも同じ。

道端で見られるものの多くはゼニアオイらしいのだけれど、もしかすると今まで見たものの中にはウスベニアオイもあったのかもしれない。

この2種類の違いを列記してみると次のようになった。

 

---  ウスベニアオイ  ---

① 花色は淡いピンク~赤紫色で、葉の付け根に1~4個の花が付く(稀に5個もある)。

② 葉は5~7裂して切れ込みが深い

③ 茎は全体に荒い毛が生えている。

 

---  ゼニアオイ  ---

① 葉の付け根に10個以上の花が付く。

② 葉の切れ込みが浅く丸っこい。

③ 茎に毛は生えていない。

 

 

今までは両方ともが同じ花だとばかり思っていたけれど、2種類の違う花だったのだ。

今後は見つけたらまず茎に毛があるかないかを確認すれば間違えることはないのかも。

 


 

学名:Malva sylvestris

英名:blue mallow、common mallow、high mallow

別名:ブルーマロウ、コモンマロウ

科名・属名:アオイ科 ゼニアオイ属

原産地:ヨーロッパ

 


 

コモンマロウとは通常ではウスベニアオイのことなのだが、日本ではゼニアオイもまたコモンマロウという名前で呼ばれている。

そのためか、現在コモンマロウとして流通しているもののほとんどがゼニアオイになっているようだ。

 

 

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