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自分の自分による自分のためのブログ。
だったけど、もはや自分の備忘録としての映画やドラマの感想しかないです。

『旅情』

2016年05月08日 23時33分01秒 | 映画
今日は母親がまだ1歳になる前に公開された1955年の『旅情』を観に。
TOHOシネマズ新宿でやっている午前十時の映画祭でね。

ぬかった!ぬかったわああ!!面白すぎた。

ヴェネツィアに一人旅にきたキャサリン・ヘプバーンが、
現地で出会った男と恋に落ちる物語。
一昔前の少女漫画ばりのベタストーリーだけど、
胸熱ですよ、これ!!

イタリア男性の典型なタイプを目の当たりにできます。
とにかくハイパー口説いて女もその気になるものの、
男が既婚だと知り、真面目な彼女は
「バカにすんなこの腐れチンポが!」と怒り悲しむものの、
男が「こだわりすぎだ君は。君は女、僕は男だお?(^ω^)」
とハイパーなだめて、まあそういう関係に。

特に印象的なセリフが、
「空腹なら目の前にあるものを食べるべきだ。肉しか食わないなどと言わずに」
というもので、うわ、もうドストレートだな、と。
「したいんだろ?ほれほれ」と同義。

最後は悲しみつつもお別れなのだけど、
旅先のワンチャン映画として楽しめるし、
ヴェネツィア綺麗すぎて行きたくなる。

しかし個人的には主演のキャサリン・ヘプバーンが
ものすごく興味深い人物であったことを主張したい。
ウィキペディアには
「ハリウッド映画史上最も特筆すべき女優の一人」と。

なんと演技部門において、
唯一オスカーを4回受賞した人物だそうで、
ノミネート数も歴代2位の12回とか。
(1位はメリル・ストリープの19回)

結婚も生涯に一度、また私生活も語らないスターであったそう。
さらに、常にパンツスタイルを貫き、
自立した女性のパイオニアとして今でも尊敬されているというのを見て、
男気溢れるというか、ストイックというか、
何かとスキャンダラスな昨今のハリウッドスターも
ちょっとは見習った方がいいのではと思ったり(笑)

2003年に96歳で他界。
実はこの映画で運河に落ちるシーンがあるのだけど、
それで目に感染症を患い、失明しかけたとか。
それは死ぬまで完治しなかったそう。

この前のオードリー・ヘプバーンのように、
死してなお自らの作品が後世に形として残る
女優という職業は素敵だなと思いました。
まあ後世に残るのはほんのひとつまみだろうけど、
世の中の多くの仕事はどんなにがんばっても、
名前も形も残らないからな(笑)

インターネット系やサービス業は特に。