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知られざる愛を知ったとき、驚きと感動が押し寄せてくる、、、かもしれない『そして、バトンは渡された』

2021年10月30日 00時41分00秒 | 映画


【個人的な評価】
2021年日本公開映画で面白かった順位:154/227
   ストーリー:★★★★☆
  キャラクター:★★★☆☆
      映像:★★★☆☆
      音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:★★★☆☆

【要素】
ヒューマンドラマ
親子愛
離婚
再婚

【元になった出来事や原作・過去作など】
・小説
 瀬尾まいこ『そして、バトンは渡された』(2018)

【あらすじ】
血の繋がらない親に育てられ、
4回も苗字が変わった森宮優子(永野芽郁)は、
わけあって料理上手な義理の父親、
森宮さん(田中圭)と2人暮らし。
今は卒業式に向けピアノを猛特訓中。
将来のこと、恋のこと、友達のこと、
うまくいかないことばかり…。

一方、梨花(石原さとみ)は、
何度も夫を替えながら自由奔放に生きる魔性の女。
泣き虫な娘のみぃたん(稲垣来泉)に
目いっぱい愛情を注いで暮らしているようだったが、
ある日突然、
愛娘を残して姿を消してしまった。

そして、優子の元に届いた一通の手紙をきっかけに、
まったく別々の物語が引き寄せられるように交差していく。
「優子ちゃん、実はさ…。」
森宮さんもまた優子に隠していた秘密があった。

父が隠していたことは?
梨花はなぜ消えたのか?
親たちがついた〈命をかけた嘘〉〈知ってはいけない秘密〉とは一体何なのか。
2つの家族がつながり、
やがて紐解かれる《命をかけた嘘と秘密》。

物語がクライマックスを迎えたとき、
タイトルの本当の意味を知ることになる。

【感想】
親子の深い愛を描いた感動ストーリー。
原作の小説は未読だけど、
最後まで観てようやくすべてを知ることができる。
逆に言ってしまえば、
最後まで観ないと大事なところがわからないっていうことでもあるんだけど(笑)
この物語に驚きと感動を禁じ得ない人は少なくないだろうなー。

とはいえ、正直、
個人的には言うほどかなって感じだった。
この映画はちょっと予告で期待させすぎた感はある。

ストーリー自体はよかった。
2つのエピソードが並行して進んでいき、
映画が始まってちょうど半分のところで、
"あること"をきっかけに交差する。
そこから最後に至るまでの優子の身に起こることは、
確かに驚きと感動の連続と言えるかもしれない。

ただね、、、"命をかけた嘘"や"知ってはいけない秘密"とは言うものの、
作中でのヒントがわかりやすすぎて、
先の展開が読めちゃうっていう(笑)
「はい、フラグ立ちましたー」
ってピンとくる人もいるだろうな。
だから、驚きと感動とは言いつつも、
心の準備ができすぎているから、
完全に予定調和になってしまった。

特に、映画をよく観る人たちからしたら、
2つのエピソードが並行している時点で、
その関係性を予想すると思うんだよね。
全然接点はないけど、
何か共通した問題を抱えている人たちの話なのか。
片方のエピソードが動いている同じ空間、
別の角度でもうひとつのエピソードが動く話なのか。
時間軸が違ってて、
どちらかが過去、どちらかが未来なのか。
サスペンスじゃなくても、
こういうシチュエーションのときって、
ある程度予想しながら観てて、
その通りに進むと、
「あー、やっぱり」と驚きや感動が減っちゃうときがある。
今回はまさにそれだった。
わざとわからせるためにそう作ってるとは思うのだけど。

梨花の行動の動機がずっとわからないってのもモヤモヤするところ。
再婚相手の連れ子にとんでもない愛情を注ぐ動機や、
消息を絶つ動機など。
それ、最後にならないと明かされない設定があるから、
それはもう、、、最後まで観ないとね(笑)
それでも、「そうだったのかー!そうだよね、そういう事情があるならね、、、」
と感動するよりは、
「うん、そりゃわからんわ」
ってツッコミたくなる感じだけど(笑)

ツッコミたくなるところと言えば、
優子をいじめていた子たちが、
彼女の家庭の事情を知った途端、
急に優しくなるのは違和感あったな。。。
「絶対裏があるだろ」って思いながら観てたけど、全然。
本当に仲良くなっちゃって。
「あんた、自分が悲劇のヒロインだとでも思ってんの?
 だからっていろんな男子にちょっかい出してんじゃねーよ」
ぐらい言って欲しかった(笑)

あと、これは僕の場合はっていうことでしかないんだけど、
いくら再婚とはいえ、
自分と同い年ぐらいの役者さんに、
高校生の娘さんがいるってのは、
ちょっと不自然に感じてしまう(笑)
兄弟設定とかの方がまだ共感できたかも。

だから、若い子とか普段映画をそこまで観ない人の方が、
この映画は感動的に映るかなって思った。
これは、映画よりも小説の方が面白そうな気がする。

それにしても、こういうときの永野芽郁ちゃんはかわいいね。
国民の娘だ。

映画『そして、バトンは渡された』

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映画『そして、バトンは渡された』

 


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