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生きるとは?死ぬとは?人間の死生観を問うヒューマンドラマ寄りのSFアクション映画『SEOBOK/ソボク』

2021年07月26日 00時47分52秒 | 映画


【個人的な評価】
2021年日本公開映画で面白かった順位:69/147
   ストーリー:★★★☆☆
  キャラクター:★★★★☆
      映像:★★★★☆
      音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:★★★☆☆

【以下の要素が気になれば観てもいいかも】
ヒューマンドラマ
SF
アクション
クローン
鉄腕アトム
AKIRA
X-MEN
ターミネーター2

【あらすじ】
余命宣告を受けた元情報局エージェント・ギホン(コン・ユ)。
死を目前にし、
明日の生を渇望する彼に、
国家の極秘プロジェクトで誕生した
人類初のクローン・ソボク(パク・ボゴム)を
護衛する任務が舞い込む。

だが、任務早々に襲撃を受け、
なんとか逃げ抜くが、
ギホンとソボクは2人だけになってしまう。
危機的な状況の中、
2人は衝突を繰り返すも、
徐々に心を通わせていく。

しかし、人類の救いにも、
災いにもなり得るソボクを手に入れようと、
闇の組織の追跡は更に激しくなっていく―。

【感想】
予告を観るとアクションメインかと思いきや、
意外にもそのシーンは限られており、
どちらかと言えばヒューマンドラマ寄りの映画。

遺伝子改良されたクローン人間のソボクと、
余命1年もないエージェントのコンビ。
なかなか日本のドラマや映画では見られないような設定。

これ、テーマはすごくよかったんだよね~。
2人の対照的な寿命の長短があってこその死生観への問いかけで。
ソボクは定期的なメンテナンスがあれば
基本死ぬことはないけれど、
ギホンは病気で長くは生きられない。
そこで、ソボクの細胞を移植することで、
ギホンの病気が治るかもしれない。
そういう事情もあって、
ギホンはソボクの護衛を務める。

ただ、ソボクには疑問があった。
なぜギホンは自分を助けてくれるのか。
彼は生きたいからと言うけれど、
人はいつか死ぬのに、
どうしてギホンにだけその特権を与えるのか。
そこまでして生きる価値のある人間なのか。

それに付随して、
死ぬとはどういうことなのかについても問いかける。
死ぬことが眠ることだとするならば、
人は寝るとき怖くないのか。

このように、死の概念が普通の人間と異なるソボクを中心に、
人間の死生観について常に問い続けているのが本作の特徴。

なんだけど、それらの問いに明確な答えがないのがもやっとするところ(笑)
もちろん、正しい答えなんてない分野ではあるけれど、
生とは?死とは?そこをうやむやにして進めているのが、
しっくり来ない部分ではあった。

まあ一応、「眠るとき怖くないのか?」に対しては、
「翌朝起きると信じているから怖くないのでは」
みたいな答えはあったけど、
翌朝起きる保証はないから、
結局それが怖さを和らげる理由にはならない気もしたけど(笑)

他に特徴的なところとしては、
過去のSF映画やアニメの影響が強い点かな。
ソボク誕生の経緯は、
『鉄腕アトム』で天馬博士がアトムを作った理由を思わせる。
彼の能力、すなわち銃弾の軌道を変えたり、
大きな力で人やモノを吹っ飛ばすところは、
『AKIRA』のタカシや鉄雄、
『X-MEN』のマグニートーの姿がちらつく。
他にも『ターミネーター2』っぽいところなど、
映画好きな人なら、
なんとなーく同じこと思いそう(笑)

韓国映画にしては、
個人的にはテンポもゆっくりに感じられて、
ちょっと間延びしている印象もあったけど、
死生観に触れたテーマ自体は、
消化不良ながらもよかったとは思う。
前に観た『Arc アーク』も同じようなテーマだけど、
こっちの方がエンタメ性が高くて観やすいかと。

あと、VFXを含めたアクションシーンは見ごたえあるので、
映画館で観た方がより楽しめる。

映画『SEOBOK/ソボク』オフィシャルサイト

君か、世界か― 出演:コン・ユ パク・ボゴム/監督:イ・ヨンジュ/原題:서복

映画『SEOBOK/ソボク』オフィシャルサイト

 


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