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だったけど、もはや自分の備忘録としての映画やドラマの感想しかないです。

葛飾北斎の生き様を描いた『HOKUSAI』

2021年05月29日 17時01分26秒 | 映画


【個人的な評価】
2021年日本公開映画で面白かった順位:85/96
   ストーリー:★★☆☆☆
  キャラクター:★★★☆☆
      映像:★★★☆☆
      音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:★☆☆☆☆

【以下の要素が気になれば観てもいいかも】
ヒューマンドラマ
伝記映画
葛飾北斎
江戸時代
浮世絵

【あらすじ】
腕はいいが、
食うことすらままならない生活を送っていた葛飾北斎(柳楽優弥)は、
ある日、人気浮世絵版元(プロデューサー)の蔦屋重三郎(阿部寛)に目を付けられる。

しかし、絵を描くことの本質を捉えられていない北斎は、
なかなか重三郎から認められない。
さらには、喜多川歌麿(玉木宏)や東洲斎写楽(浦上晟周)など、
ライバルたちにも完璧に打ちのめされ、
先を越されてしまう。

“俺はなぜ絵を描いているんだ?何を描きたいんだ?”
もがき苦しみ、
生死の境まで行き着き、
大自然の中で気づいた本当の自分らしさ。
北斎は重三郎の後押しによって、
遂に唯一無二の独創性を手にするのであった。

ある日、北斎は戯作者・柳亭種彦(永山瑛太)と運命的な出会いを果たす。
武士でありながらご禁制の戯作を生み出し続ける種彦に共鳴し、
2人はよきパートナーとなっていく。

70歳を迎えたある日、
北斎は脳卒中で倒れ、
命は助かったものの肝心の右手に痺れが残る。
それでも、北斎は立ち止まらず、
旅に出て冨嶽三十六景を描き上げるのだった。

そんな北斎のもとに、
種彦が幕府に処分されたという訃報が入る。
信念を貫き散った友のため、
怒りに打ち震える北斎だったが、
「こんな日だから、絵を描く」と筆をとり、
その後も生涯、
ひたすら絵を描き続ける。

描き続けた人生の先に、
北斎が見つけた本当に大切なものとは…?

【感想】
んん。。。
なんか、淡々としすぎてて、
全然入ってこなかった(笑)

葛飾北斎といえば、
『富嶽三十六景』で有名な江戸時代の浮世絵師。

以下、ウィキペディア情報だけど、
アメリカの雑誌である『ライフ』が1999年に行った企画
「この1000年で最も重要な功績を残した世界の人物100人」で、
日本人として唯一86位にランクインした人物だ。

厳密にいえば違うのだろうけど、
一般の感覚からすると、
いわゆるアスペそのもので、
絵に対してはずば抜けた興味と集中を示すものの、
それ以外には無頓着。

その証拠に家は汚く、
衣類もみすぼらしい。
茶すら自分では淹れず、
人に対してもそっけない態度で、
人に会っても一礼すらしたことはないそうだ。

画工料は通常の倍だったそうだが、
お金はそこらへんに放っておいたため、
米屋などが請求に来たら勝手に取っていくほどで、
そのため貧しかったらしい(笑)

そんな人物ではあるものの、
映画でわかったのは、
とりあえず「三度の飯よりも絵が好き」ということだけ。
他の要素は、
観ればまあそうだろうなと思うものの、
大して触れられていないので、
キャラクターとして印象に残るかというと、
そうではないかなー。

まあ、基本絵ばっか描いていたっぽいから、
史実に忠実な映画にすると、
ほぼ話として成立しないのかもしれない。
やはり、物語の魅力的な人物は、
いかに他人と関わるかということかな(笑)

教訓になりそうだなと思ったのは、
彼が大成した理由のひとつに、
戦うフィールドを変えたってことが挙げられる。
人物画ではライバルに勝てず、
風景画を描いたことで今の地位を築いたから。

様々な絵師が存在した当時の時代背景は、
今考えると恐ろしい。
浮世絵は当時の娯楽そのもの。
それが「政に悪影響だ」と幕府から弾圧されるというのは、
楽しみを奪われるようなものだ。

そんな表現の自由もあったもんじゃない中、
「ただ描きたい」という理由だけで、
欲望の赴くまま筆を走らせた彼の強い想いは、
むしろ尊敬と感謝の念しかない。
彼が描き続けたからこそ、
その後の画家に大きな影響を与えたし、
そこから今の娯楽につながった部分もあるだろうから。

総じて、人物としては偉大だし、
絵もすごかったけど、
映画としてはやや物足りない印象かなー。
全部で四章立てで、
二章と三章で一気に40年も時が流れるから
唐突すぎるのも気になる。
これ、『テスラ エジソンが恐れた天才』みたいに、
ナレーション入れるか、
誰かの回想みたいな形で進めた方が
もっとわかりやすかったかも。

でも、こういう文化人の伝記映画って、
邦画ではあまり観ないから、
今後もっと増えて欲しいと思う。
黒澤明とか手塚治虫とか、
観たいよ。

映画『HOKUSAI』公式サイト 気持ちを込めて公開中

九十年の生涯で描いた作品三万点以上。孤高の絵師”葛飾北斎”の生き様が、今初めて描かれるー。出演:柳楽優弥 & 田中泯 & 阿部寛 & 永山瑛...

 


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