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SF設定だけれど未来感ゼロの『Arc アーク』

2021年06月26日 20時15分24秒 | 映画


【個人的な評価】
2021年日本公開映画で面白かった順位:116/125
   ストーリー:★★☆☆☆
  キャラクター:★★☆☆☆
      映像:★★★☆☆
      音楽:★★☆☆☆
映画館で観るべき:★☆☆☆☆

【以下の要素が気になれば観てもいいかも】
ヒューマンドラマ
SF
不老不死

【あらすじ】
舞台はそう遠くない未来。
17歳で人生に自由を求め、
生まれたばかりの息子と別れて
放浪生活を送っていたリナ(芳根京子)は、
19歳で師となるエマ(寺島しのぶ)と出会い、
彼女の下で<ボディワークス>を作るという仕事に就く。

それは、最愛の存在を亡くした人々のために、
遺体を生きていた姿のまま保存できるように
施術(プラスティネーション)する仕事であった。
エマの弟・天音(岡田将生)はこの技術を発展させ、
遂にストップエイジングによる「不老不死」を完成させる。

リナはその施術を受けた世界初の女性となり、
30歳の身体のまま永遠の人生を生きていくことになるが…。

【感想】
原作は未読だけど、
好みが分かれそうな作品かな。
不老不死となった人類最初の女性ということで、
テーマは奥深い。
でも、そこから期待されるSF感は皆無。
いや、テーマ自体はバリバリSFなのだけど、
未来的な街並みや衣装、
ロボットなどは出てこないよという意味で。

僕のように映画にエンタメ性を求め、
わかりやすさや派手さが好きな人だと、、、
大きく外れます(笑)

前半は遺体を半永久的に保存できる
プラスティネーションの話で、
後半でようやく不老不死の話になるのだけど、
全体的に淡々とした進行。
その中で、登場人物の「永遠」に対する想いが
見えてくるという流れ。

「生は死があってこそ」みたいな主張が作中にも出てくるけど、
僕はけっこうその考えには賛同できるんだよね。
ゲームもオンラインゲームにハマらないのは終わりがないから。
ちゃんとエンディングを迎えられて、
冒険に終止符が打てるからこそ、
物語は面白いと思う。

とは言うものの、
永遠の命が欲しくないのかと言われたら、欲しい(笑)
そりゃ、脳みそだけビーカーの中に入れるとか、
もはやデータ上の存在でしかないってのは嫌だけど、
この世がどんな未来になっていくのかってのは
この目で確かめたいから。

なので、「不老不死」や「永遠の命」
という議論のネタとしては興味深い。

ただ、冒頭のリナのダンスと
プラスティネーションのつながりがわかりづらかったり、
そもそもリナ自身は不老不死を
望んでいたんだっけってのが謎だったり、
いろいろ明言することがないので、
下手したらよくわからないまま
終わってしまう人もいるかも(笑)

エンタメというよりは、
アートや文学寄りの作りかなって感じなので、
ハマる人とそうでない人の差は大きそう。

ちなみに、この監督の過去作だと
『愚行録』は個人的にまあよかったんだけど、
『蜜蜂と遠雷』は合いませんでした(笑)

映画『Arc アーク』オフィシャルサイト|2021.06.25 FRI

人類初、永遠の命を得た女性の物語、主演:芳根京子が17歳から100歳以上までを熱演! 俊英・石川慶監督が世界的SF作家ケン・リュウの傑作短編...

 


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