ヤマハ旧車 空冷2気筒 4ストローク1サイクル SOHC GX & XS Heritage Special 破壊ブログ

ポイント式バッテリー点火・セル&キック併用式・リターン式6段変速・前後ディスクブレーキの旧いオートバイです。

ローターASS'Y交換

2018年06月06日 14時31分00秒 | ヤマハ GX
それでは残りの作業をしたいと思います。
今回はローターASS'Y交換です。
ローターホールディングツールとロータープーラーが届いた所で作業再開です。








どちらもヤマハの純正工具です。
かなりの強度を誇っています。
先ずGXのエンジンから取り外します。
エンジン左側クランクケースカバーを開けて工具をセットします。






ローターASS'Yを固定しているボルトを外してロータープーラーをセットします。
次にローターホールディングツールをセットして、ロータープーラーにレンチを掛けます。





ローターを固定しているボルトは簡単に外れてくれたのですが、ローターASS'Yが強い力でクランクシャフトに食い込んでいて、固すぎてロータープーラーをこれ以上ねじ込めません(´・_・`)
テーパー嵌合といって、不必要な音や振動の発生を激減させる為の構造の様です。
強引にゴムハンマーでレンチを叩いてやっと外れました。
流石ヤマハの純正工具です。傷一つ付きません。







同様にXSのエンジンからも取り外します。
エンジンオイルはロワーレベルより少し多いぐらいに調整してありますので、エンジンオイルを抜かずともこのまま左側のクランクケースカバーを開けられます。





開けたらローターASS'Yを固定しているボルトを外して工具をセットします。





こちらもかなりの食い込みで固かったのですが、ゴムハンマーで叩いてやっと外れました。





外れたローターASS'Yを見比べます。







拡大します。




XS用ローターASS'Y



RTマークしかありません。




GX用ローターASS'Y



RFマークも刻印されています。

GXのローターASS'Yを取り付ける前に、オイルストーンでエンジン左側のクランクケースカバーの合わせ面の面出しをします。





ツルツルに面出し出来たら、ガスケットにオイルを塗りたくって貼り合わせます。
クランクシャフトのテーパー部には、パーツクリーナーを吹き付けて脱脂をします。脱脂をしないと油分で滑ってしまい、ローターの取り付け位置を決めるウッドラフキーに負担を掛けてしまう様な気がします。
確実に脱脂出来たら、ウッドラフキーを取り付けてローターASS'Yを組み付けます。
ローターASS'Yが中々入らなく、スターティングモーターのチェーンを引っ張って回転させながら嵌め込みました。






ローターASS'Yを組み付けたら、クランクケースカバーを閉めます。



アレ(´・ω・`)?
…1箇所だけボルトが回り続けます∑(゚Д゚)
キツくなって来たかと思うと緩くなります(・・?)
まだトルクレンチを掛けてないのに何だか無限を感じます…( ̄▽ ̄;)
ボルトは大丈夫そうなので、クランクケース側の雌ネジが舐めている様です(ToT)
いつか直さないと…(・・;)

放置してある切れたガスケットは処分します。






RFマークが見える様になりました\(^ω^)/

次にエンジンを掛けて点火時期を合わせます。
シリンダーヘッドカバーのヘルメシールも硬化しているのでエンジンを掛けても大丈夫そうです。
何か作業ミスしていないか、エンジンが掛かるか心配です。



GX「キュルキュルキュルキュルキュルドルルルーンッ!ドッドッドッドッドッドッドッドッ…」

一発で掛かりました\(^ω^)/
シリンダーヘッドカバーの交換も上手く出来ていた様です。
少しエンジンが温まったら点火時期をタイミングライトで確認し、調整します。




左側





右側




両側共にキチンと合いました\(^ω^)/
全くブレません。アイドリング時は1分間に千数百回転という速さで回転しているローターですが、LFマーク・RFマーク共に正確な点火時期の位置でピタッと止まって見えます。





(そう…点火時期を調整することができるようになったのはほんの少し前のことだ…

文系出身超弩素人の整備の腕前とネット通販で購入した安物のタイミングライトを試そうと、点火時期を調整してタイミングライトをローターに向けて照射した瞬間…一瞬…ローターが制止したように見えることに始まった。

最初は幻覚だと思った……
訓練されたボクサーは相手のパンチが超スローモーションで見え…
事故に遭った瞬間の人間は体内や脳でアドレナリンやらなにやらが分泌されて 一瞬が何秒にも何分にも感じられるという あれだと思った

だが…我がスマホ『iPhone』はその静止している様に見えるローターを
カメラのアプリで捉えることができた
そして写真を撮った…幻覚ではなかったのだ…

そして今日
ローターがガッシリとクランクシャフトのテーパー部とかみ合ったのを実感した!
調整後のバルブクリアランスに新品の高級シックネスゲージが差し込まれるような実に晴れ晴れとした気分だった!)




私「このGXは今迄の中途半端な点火時期の調整をブッちぎりで超越したのだ!そして今ではだんだん長くアイドリングをしていられる!GXッ!きさまのアイドリング継続時間がどの程度のものか、とくと拝見してやろうッ!」







GX「ドドドドドドドドドドドドドドドドドド…







アイドリングを1200回転に合わせてみます。


GX「ドドドドドドドドドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッ」





全く止まる気配がありません。点火が非常に安定しています。
タコメーターの針も全くブレません。



私「フフフフフ フフフフフフフフハハハ」


私「フハハハハハハハハハハハハーーーーッ!
こともあろうに!…この文系出身の私が…ド素人の私が…バイクの整備の世界に…入門出来るとは………!!」



ついにやりました。゚(゚´Д`゚)゚。
ブログを始めて約1ヶ月…
GX限定ではありますが、かなり整備に詳しくなれたのではないでしょうか(*´∇`*)

ローターASS'YをGXの物に付け替えたらアイドリングの安定感が増した気がします。気の所為でしょうか。
そもそもローターASS'Yはクランクシャフトから貰う回転力と、自分自身の重さを利用してアイドリングを安定させている様です。
つまりローターASS'Yがある程度重くないとアイドリングが不安定、もしくは止まってしまう様です。
逆にローターASS'Yが軽くなれば、ローターを回転させる力は少なくて済むのでスロットルレスポンスは良くなるかも知れません。
別に、GXでレースをする訳ではありませんので普通に乗れるだけで充分ですd( ̄  ̄)
つまり私にとってローターASS'Yを軽くする事は、デメリットしかありません(´・ω・`)
私の場合はアイドリングの安定感を追求しているので、むしろローターASS'Yが重い方が向いています。

XSはトランジスタ点火の為にGXのポイント点火より安定して点火出来る様です。
もしかしたらXSはトランジスタ点火の安定したアイドリングを前提に、スロットルレスポンスの向上を狙ってローターASS'YをGXより少し軽量化してあるのかも知れません。
もしそう仮定するなら、逆にXSのローターASS'YをGXのポイント点火のエンジンに組み込めば、アイドリングは不安定になってもおかしくありません。
組み付ける前に重さを計っておけば良かったです^_^;




話が逸れてしまいましたが、最後に電気系統の確認をしたいと思います。
ウインカー、ホーン、ライトは全て正常に作動します。バッテリーがキチンと充電出来ているか確認します。
気になるアイドリング時の電圧は…





アイドリングで14.62V出ています。
回転数を4000回転ぐらいまで上げても14.72Vまでしか上がらず、アイドリング時の電圧と殆ど変わりません。
サービスマニュアルにはもう少し上がる様に記載されていますが、レギュレータの規定値の範囲内ですし、これで充分です(*´∇`*)
最初は車載工具ぐらいしか無かった工具も、驚く程に増えました。

今後は何か不具合が出て来ないか、乗りながら探っていきたいと思います。

GXと出会えて本当に良かったと思いました。
バイク屋さんとブログを読んで頂いた皆様に感謝ですm(_ _)m


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