僕が十八だった頃、船乗りをしていた。
長い出港から帰ったある日、同期と散々に酔い、裏通りにある古くて汚ない、女を売る店に入った。
僕の横に座った二回りは年上だろう女は、何度も何度も自らの年齢と容姿について謝った。
そんなことは気にしていないことを証明するために、女の股を無理矢理に舐めた。
ずっと。
ずっと。
すると女はまた、そこは汚いから汚れているからと言って謝った。
僕は訳の分からない怒りに、いや怒りのような悲しみに、胸が焼け焦げた。
焦げた胸から上がる煙は、唐突に頭の中に満ちた。
その途端に、有り金を全部机に投げつけて逃げ出した。
走りながら、僕は遠い母を思った。
そして、便器に内臓まで吐き出すとそのまま眠った。
長い出港から帰ったある日、同期と散々に酔い、裏通りにある古くて汚ない、女を売る店に入った。
僕の横に座った二回りは年上だろう女は、何度も何度も自らの年齢と容姿について謝った。
そんなことは気にしていないことを証明するために、女の股を無理矢理に舐めた。
ずっと。
ずっと。
すると女はまた、そこは汚いから汚れているからと言って謝った。
僕は訳の分からない怒りに、いや怒りのような悲しみに、胸が焼け焦げた。
焦げた胸から上がる煙は、唐突に頭の中に満ちた。
その途端に、有り金を全部机に投げつけて逃げ出した。
走りながら、僕は遠い母を思った。
そして、便器に内臓まで吐き出すとそのまま眠った。