ぶらつくらずべりい

短歌と詩のサイト

短歌人4月号

2011-03-29 13:25:31 | 平成23年短歌人誌より
捕れるよう投げた言葉は弧を描ききみの頭上を遥かに越えた

「あのへんがうちの家」だと大まかに入道雲を君は指差す

映してはいるが見てなどいなかった白いビー玉みたいな君の眼
わたしともこの世界とも自身ともあなたはいつも終末を見る

言ってみれば悲劇のなかで喜びを見出だすことはとてもやさしい

アボカドの種を植えては水をやる明日を妬む少女のように