ぶらつくらずべりい

短歌と詩のサイト

短歌人3月号「会員1」佐山みはる

2012-03-23 05:48:38 | 短歌人誌より
何から何までまっくら闇よ ふと思い出づ母の鼻唄

何から何までっくら闇な状況下。ふと思い出づのは母の鼻唄。まるで闇の中を照らす光りのように感じただろう。
しかし、人はどんな時に鼻唄が出るのだろう。もちろん上機嫌な時もあるが、まっくら闇の中を歩いている時にもまた出るのではないか。

阪森郁代「ボーラといふ北風」時代

2012-03-23 05:48:15 | クンストカンマー(美術収集室)短歌
暖かい場所に居ながら少しだけシベリア杉の痛み味はふ

シベリア杉の痛みとは寒さに耐えることだろう。しかし、暖かい場所にいる。つまり、気温の問題ではなく人間の問題で寒いのだ。そしてただじっと耐えるしかない。シベリア杉の姿と立っている人間の姿が重なる。