短歌人3月号「会員1」弘井文子 2012-03-26 05:57:30 | 短歌人誌より 読書用眼鏡にみればむかうずねに日照りのどろのごときひびわれ 「日照りのどろ」とはもはや水分のほとんどない状態だ。そしてひびわれている。そんなむかうずねを見てしまった。読書用眼鏡をかけていたばっかりに。私も乾燥肌なのでこの表現には共感した。まさに、少しでも水分が欲しい。
阪森郁代「ボーラといふ北風」味はひて知る 2012-03-26 05:57:02 | クンストカンマー(美術収集室)短歌 押してくる真冬の外気この目には見えぬ硝子に痛みがはしる 硝子は本当の硝子か。私には結界の役目を果たす自らの体の一部のように思える。だから痛みがはしったのだ。だから、押してくるように真冬の外気を感じたのだ。硝子は脆い。