ぶらつくらずべりい

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阪森郁代「ランボオ連れて風の中」千年木

2012-11-12 04:38:04 | クンストカンマー(美術収集室)短歌
気づかれぬ静けさなれば踏みしめて落葉のやうな蝉を拾ひぬ

蝉が静かなのは死んだからだ。しかし死んだことを気にする人間は多くないのではないか。毎年、夏になればたくさんの蝉が死ぬから。ここで大切なのは「踏みしめて」だ。この動作だけで作者の心境が分かる。