一本の樹に対(む)きてをりわれも樹もかなしきまでに無為の表情
この無為はどういう意味で使われているのか。絶対の真理か作為がないという意味か。
一本の樹に対き合った時、作者は樹になっていたのではないか。だからその共通の無為の表情に気付いた。これは作為のないとても自然な表現だと思う。しかし人間である以上、この作為のなさは悲劇だ。人間は虚しいときにのみ作為がなくなるように思う。
この無為はどういう意味で使われているのか。絶対の真理か作為がないという意味か。
一本の樹に対き合った時、作者は樹になっていたのではないか。だからその共通の無為の表情に気付いた。これは作為のないとても自然な表現だと思う。しかし人間である以上、この作為のなさは悲劇だ。人間は虚しいときにのみ作為がなくなるように思う。