阪神入団が正式に決まった西岡は新天地での決意をにじませながら、記者会見に応じた。
--タイガースの一員となる夢がかなった
「(実感は)ユニホームを着て、キャンプインして、皆と顔合わせしてからようやくですね。オープン戦から甲子園を使うんですかね?そこでファンの皆さんにお会いすることができる。うれしいし、興奮している」
--阪神入りを決めた決め手は
「僕自身、『甲子園でやってみたい』というのがあった。中村GMには『戦力となってほしい』と言っていただき、必要とされることに飢えていたので、うれしい」
--少年時代からファンだったという阪神で、特に好きだった選手は
「最近ならダントツで金本さん。和田監督は、同じ二塁手として吸収させてもらうことはいっぱいある」
--和田監督からはどんな声をかけられた
「『とにかく、競争してくれ。ポジションをつかみ取ってくれ』という言葉をいただいたので、燃えている」
--阪神は人気球団。活躍できなければ周囲から厳しい指摘も受ける
「いばらの道を選んだという言い方が正しいですね。米国から情けない形で帰ってきた。復活するのか、そのまま終わっていく選手になるのか、来年が分岐点だと思っている」
--遊撃には鳥谷がいる。守備位置はどこを想定しているか
「鳥谷さんはずっと遊撃を守ってきた方だし、すべての選手がライバル。二塁、遊撃というポジションの中で競争したい」
※引用しました。
衝撃というより「やっぱり感」が漂う。イチローと黒田がWBCへの参加辞退を表明し、NPBは、声をかけた日本人大リーガー6人全員から肘鉄を食らった。山本浩二監督やイチローたちが悪いわけではない。言われ続けているように、時期が悪いのだ。
大会期間の3月は、シーズン前の大事な季節。ここで調整に失敗すれば1年を棒に振りかねない。現に前回大会があった09年は、イチローが胃潰瘍のため故障者リスト(DL)入りし開幕を迎え、大会最優秀選手に輝いた松坂(レッドソックス)も不振を極めた。今、イチロー、黒田はFAの身でダルビッシュ、岩隈は来季が2年目の勝負の年。青木は球団が難色を示し、川崎は所属先も決まっていない。悪いタイミングが重なった。
09年大会は5人の日本人大リーガーが2連覇を支えた一方、米国代表は大リーガーの辞退が続出し、大会の意義さえ問われた。ただ、日本は米国のこの事態をもう笑えない。加藤良三コミッショナーは「時期に関して疑問を感じる人がいることは分かっている。ただ、五輪から野球が外れている今、WBCは国際大会として一番の大会」と話し、時期の再考を働きかけることには「排除はしない」と語るにとどめた。
WBCは大リーグ機構と同選手会が事実上主催する大会だが、3連覇を目指す日本に大リーグ所属選手がいなくなり、今回も米国に辞退者が続出すれば、何のための大会かということになる。スポンサー権の紛糾で話題を提供しているこの大会をどう見たらいいか。大会の有りようを考え直す時期だろう。
※引用しました。