屋久島エコツアーガイドの旅行案内ブログ by 屋久島自然学校

「大人だって童心にかえって楽しもう!」をモットーに屋久島でエコツアーガイドを開催している屋久島自然学校のブログです。

最後の宣教師シドッチの上陸地は屋久島 【屋久島の歴史・民俗】

2016年06月03日 | 屋久島の暮らし・里の風景

今年の4月、キリスト教が厳しく禁止されていた江戸時代に、日本に渡ってきた外国人宣教師らが収容されていた切支丹屋敷跡地の発掘調査で出土した遺骨が、1708年に屋久島に上陸して幕府に捕らえられたイタリア人宣教師シドッチのものであると全国に報道されました。

改めてシドッチの事が気になり、屋久島の小島地区にあるシドッチ上陸地に行ってきました。

こちらはサンタマリア教会のシドッチ・モニュメント。

教会は普段は閉まっていますが、月に2回ほどのミサの時に中を見ることができるそうです。

数百年前に人生をかけて屋久島に訪れたシドッチ。今でもシドッチの布教の想いが繋がっていることを感じさせられます。

シドッチの上陸記念碑。この近くまで車で行くことができます。

シドッチが上陸したと思われる海岸線付近。

当時は鎖国時代。日本人に受け入られるように日本を訪れる前の4年間はマニラで日本語や風俗などの研究をしたようです。

屋久島に上陸した際は、日本人のような髪型をして、日本の着物を来ていたそうです。

目的を達成するための準備期間やそれを成し得るための意思の強さを思うと感慨深いものがあります。

海の方はこのような海岸線になっています。屋久島は岩場が多く、上陸しにくい場所のように思われますが・・・

屋久島に上陸したシドッチは、屋久島に約50日間滞在し、その後は長崎から江戸に送られます。

博識だったシドッチを取り調べた儒学者の新井白石は「西洋紀聞」「采覧異言」を著し、これを読んだ八代将軍吉宗が

洋書を読むことを許し、西洋文化が日本に流れこんできたと言われています。

大げさに言うとシドッチの力がその後の日本の歴史に影響を与えたのかもしれませんね。

 

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サツキが見頃を迎えています!【屋久島縄文杉ルート】

2016年06月01日 | 屋久島ガイドツアー

縄文杉ルートの河原ではサツキの花が見頃を迎えています。

盆栽や庭木として有名ですが、本来河原の岩場などに自生しています。

名の由来は、他のツツジより花期が遅く、皐月の頃に花が咲くことによりますが、屋久島ではサクラツツジやヒカゲツツジより

半月程度遅いぐらいに感じます。

岩の隙間に深く根を下ろし、生きています。増水した時は、ここは水の中です。

小杉谷下の河原が一番見やすいポイントです。

河原で休憩しているとヤクシマザルが近づいてきました。(写真右上)

観察しているとサツキの花の蜜をたくさん吸った後は、岩の上でのんびり毛づくろい。

その姿を見ているとなんだか心がほっこりしました。

トロッコ道にてよく観察してみると1cmにも満たない小さな花が咲いていました。

コケトウバナです。屋久島の固有変種で、ヤマトウバナの変種になります。

珍しく数センチほどの小さい卵が落ちていました。何の鳥の卵でしょう?想像が膨らみます。

エゴノキの花もたくさん落ちています。大量に花をつけるのでよく目立ちます。

最後にヒキガエルの登場。見慣れているせいかだんだん可愛く見えてきます・・・。苦手な方はすいません。

季節の変化を楽しみながら、登山道を歩いている日々です。

 

屋久島自然学校の縄文杉ガイドツアー一泊二日縄文杉キャンプツアーはこちら。

 

 

 

 

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