標高965.9mの前岳と呼ばれる山に登ってきました。屋久島の春牧集落の岳参りの山です。
(岳参りとは各集落の五穀豊穣や家内安全を願って山に参る行事です。)
比較的、簡単に登ることができる上に眺望はバツグンです。
登山口に向かう途中、光芒(通称:天使の梯子)を見ることができました。屋久島の冬にはよく見られる現象です。
ヤクスギランドに向かう県道をしばらく上っていきます。
登山道は杉の植林などもあり、面白みにかける部分もあるのですが白谷雲水峡のような苔むした渓谷も見ることができます。
登る人は少なく、いままで人に会ったことはなく穴場の山です。
時々、足を止めて小さな苔を観察したり、屋久島に来てから苔が好きになりました。
屋久島は全国的にも有名なコケの名所です。
コケだけではなく、色々なものを探しながら歩いていると・・・こちらは黄色い実をつけたキミノセンリョウ。
人の拳ぐらいの大きさがあるリンゴツバキの実。
サルノコシカケの一種、触ると固く、何年も生きているキノコです。
モコモコの苔たち。
稜線上まで登ってくると白骨樹と呼ばれる木々が並んでいます。
屋久島は非常に風が強く、樹皮や葉っぱがそぎ落され、時には枝が折れ、このような姿になってしまいます。
自然が作り出す芸術品です。
前岳の山頂に到着です。まずは山の神様にご挨拶。
眼下には広大な海、街並みを望むことができます。 写真ではよく分かりませんが遠くには平べったい種子島も見えます。
望遠レンズで安房集落を覗いてみます。 屋久島に来る高速船が発着する安房港や橋が見えます。
背景には幾重にも山が連なっています。島とは思えない森の深さがあります。
半日ちょっとぐらいで登ることができる屋久島前岳。山登りの雰囲気を十分に楽しむことができました。
屋久島自然学校HPには前岳登山のツアーは記載していませんが、ご希望がありましたらご案内することも可能ですので興味のある方はご相談ください。