ヤマヒデの沖縄便りⅣ 歩き続けて 歩き続ける 再び

「基地の島」沖縄を歩き続け35年、気ままに綴ります。自然観察大好き。琉球諸島を戦場に据える「島嶼防衛」は愚の骨頂。
 

【訂正】宮古島の保良弾薬庫にミサイルが搬送される(20210517)

2021年05月17日 | 米軍/自衛隊

 宮古島の保良弾薬庫が完成し、2021年5月17日~ミサイル等が搬送されると報道されている。弾薬といっても小銃・機関銃のような小物の弾薬から、メイン装備である対艦ミサイル、対空ミサイルまで各種あるわけで、何がどのように搬送されるのか不明だ。宮古島市長は沖縄防衛局に問い合わせているが、当局からの返事がないようだ。防衛省は、住民の懸念を無視し、宮古島の軍事化を進めるらしい。

 そこで大物について、私は考えてみたい。但しこうしたことを正面から問い合わせても応じない可能性が高い。それでも「住民の知る権利」を楯に正面からもやるべきだ。私がこれから書くことは、横からの検討だ。

Ⅰ:検討の方法について

①どこから何処へ運ばれるのかは、簡単に分からない。ただ物(モノ)なので、電子情報で運ぶことは不可能だ。入り口があり、出口がある。出口は宮古島の保良弾薬庫だ。入り口はどこなのかが不明だ。

②搬送は島だから、空路か海路となる。この2つであることは確実だ。

③03式地対空誘導弾ーこの諸元は、全長:約4900ミリ、直径:約320ミリ、重量:約570kgとのことだ。三菱電機で製作している(「防衛装備年鑑」)。三菱電機と言えば、様々な電化製品が知られているが、侮ってはならない。宇宙・軍事産業の一端を担っているのだ。宇宙・防衛部門の工場は鎌倉製作所(神奈川県)と鎌倉製作所郡山工場(福島県)、鎌倉製作所相模工場(神奈川県)の3カ所となっている。同社のHPをみると、それぞれが誘導体(ミサイル)の一部を生産しているように描かれているのだが、秘匿するためではないか。

④12式地対艦誘導弾ーこの諸元は、全長:約5000ミリ、胴体直径:約350ミリ、重量:700kgとのことだ。こちらは三菱重工業だ。ズバリ名古屋誘導推進システム製作所(愛知県小牧市)のようだ。同社のHPによれば、PAC3や88式地対艦ミサイルの製造はここだとかかれているが、12式については掲載されていない。88式がここだったのだから、次世代の12式もここであろう。

⑤どこから搬送されてくるのか?ーこれが分かれば世話がない。上記の通り、工場からなのか、既設部隊からの転送なのか? 両方あり得るとみるべきだろうが、第1回目は既設部隊からの可能性もある。 

Ⅱ:どこからどのように?

①03式対空ミサイルは宮古島に移駐してくる前は、長崎県大村市の竹松駐屯地であり、ここから運ぶとすれば、近くに長崎空港があり、ここから空自のC2輸送機で運ばれる可能性が高い。工場からだとすれば、鎌倉・郡山・相模ということであり、飛行場を絞りきれない。いずれにしても空路の可能性は低くない。

②12式地対艦ミサイルは、熊本県健軍に第5地対艦ミサイル連隊が駐屯しており、熊本空港からではないか。また、工場からだとすれば、航空自衛隊の愛知県小牧空港からだろう。

③【訂正】なお、那覇の陸自には、12式は配備されていない。03式は那覇等の第15高射連隊の基本装備であり、那覇から運ぶ可能性はある。

④海路か空路かの検討

 私は当初、船でまとめて持ってくるかと思ったが、空路の方がはるかに迅速に運べる。宮古島空港をC-2は使用済みであり、離発着に問題がない。また下地島空港を使えば、住民の目を分散させ、伊良部大橋を通れば、さして問題なく入れるだろう。

 海路で来るとなると、武器弾薬の搬送に民間船(RORO船)を使えるのか、使いにくいとすれば、海上自衛隊の船で言えば、輸送艦か補給艦、あるいは甲板の広い大型戦闘艦だろう。これだとヘリを使えば、反対運動をスルーして保良弾薬庫に持ち込める。輸送艦であればCH-47,補給艦ならば、MCH-101を使えば、運べる。但しトラックごとは不可であり、キャニスターをまとめる梱包具があるはずだ。いずも、かが、ひゅうが、いせの大型戦闘艦ならば、CH-47の離発着は問題ないだろう。

参考:C-2輸送機 全長43.9m、全幅44.49m、貨物室の長さ15.7m、幅と高さが各4m。どっしりタイプ。ボーイング737-800は全長39.5m、全幅34.3m。痩せ型。前者の主翼は胴体の上付き。後者は下付。

⑤さてどうやってくるのか?

 確たることは分からない。海路(平良港+陸路)がオーソドックスだが、警備の都合をかんがえれば、空路あるいは、海路+ヘリの可能性を否定できないだろう。宮古島署の動きを勘案しつつ、増援の機動隊が入れば、オーソドックスルートの可能性が高いが、やらせの可能性もある。

 となると、平良港、伊良部大橋、宮古空港、保良周辺で、監視活動を行い、相互に連絡を取り合うほかにない。なお空港での着陸は風上にむかっておりるから、監視位置は風向に留意されたい。

⑥蛇足:なお飛行機は残照が深まる時間が一番観察しにくい時間となる。ただC-2は軍用機であり、民間機とは音が違う。

 



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