2021年12月17日(金)曇 石垣島 於茂登(おもと)から平得(ひらえ)、嵩田(たけだ)
このコースはミサイル建設現場を見る定番コース。私がこの道を歩いたのは2年前だ。感覚を忘れている。於茂登でバスを下りた。9時過ぎ。
しばらく土地勘などのウォーミングアップ。
於茂登バス停背面。入植地だとの碑がある。1950年代の宜野湾市伊佐浜などで米軍から土地を没収され追い出されたた人たちだ。ここから平得まで約2.5kmの距離だ。9:23
北西に向くと、ススキの穂をバックに於茂登岳が見える。525m。沖縄県一番の高さ。
於茂登岳まで約3km。9:34
西に向かって歩く。
大本小学校のカンムリワシを守ろうの看板。9:35
同校前。やはりカンムリワシに気をつけての看板 9:39
いかすバナーだ。特に“step by step one far!“がいいね。「千里の道も一歩から」だものね。
含蓄がある。9:40
大本小学校の先。アカバナーがススキの穂の反射光を受けて輝く。いいね。9:42
ススキの穂にピントを合わせている。
南に進む。先にゲートが見えた。
あそこです。10:08
歩道に座り込み、しばらく様子を見ながら撮影。
空の大型トラックが出てきた。10:12
入っていく。10:17
何台も出入りがある。
近づいてみる。
でてきたトラック。ガードマンは撮影されていることを意識している様子。10:28
開南に下りていく。右側斜面だ。クレーンが息巻いている。10:34
ここまで進んだのか。驚かされた。
10:55 手前の尾根が嵩田(たけだ)山(202m)の連なり。右上が於茂登岳(525m)
この基地は2重の山(尾根)に守られる。
クレーン、いやだね! どこで見ても嫌だ嫌だ。
開南下(南)の農道を右(西)に入る。
南西のバンナ岳方面。手前は牧草地とサトウキビ畑。10:55
よく見えすぎ。ここまでできてきてしまったのだ。10:56
左奥。木々を随分伐採している。栗石を敷き詰めている。10:57
進んだね。
この広がり。何百メートルあるのかな。東西に5,600m。11:00
この景色。農地の中に出現するミサイル基地。不釣り合いすぎるだろ。11:05
勘違いしないで欲しいのは、現代のミサイルは移動式。ここから発射するわけではないことだ。島中、あるいは周辺の島に移動して発射するので、逆に言えば、住民が気づかぬうちに思わぬ場所が攻撃されかねないことだ。
11:03 対比してみる。はるさー(農民)でなくても、我慢ならぬ光景だ。
バナナの木に挟んで。11:12
平得の交叉点についた。
丁度来た。基地建設の工事車両。住民の叫びを受け止めて。「標的はいやだ!!」「住民無視して基地を作るな!」「開南は命はぐくむ水のふるさと」(開南公民館)。この山の保水能力は高いのだろう。北側にダムが連なっている。11:13
日本政府は、2010年から「島嶼防衛」を掲げて、対中戦争の準備を進めてきたが、与那国島・石垣島・宮古島・沖縄島・奄美大島に、陸上自衛隊の対艦ミサイル・対空ミサイル基地群を計画してきた(与那国島はレーダー基地)。それが到頭、米国の覇権国家としての対中戦争(火遊び)の先端部だと知れてきた。下手をすれば核戦争。小競り合いでも、沖縄は戦場になるのだ。
左隅は解体した構造物の石やコンクリートだろう。破砕している。11:17
足下にこれが。ここはマンゴーやパインのお店。今はオフシーズンなので営業していない。
お地蔵様。11:23
お地蔵様もミサイル反対だろう。戦争反対だろう。お地蔵様の祈りに、私も心を合せた。
畑仕事に精出す農家の皆さん。11:24
平得の交叉点。11:34
私たちは、この地元の思いを共有できるのだろうか。そしてこの対中軍事網は米国の戦争を日本中が連なってやる仕組みができつつあることに留意したい。軍隊がはびこる社会は、個人の尊厳は根こそぎ奪っていくのだ。住民自治も知る権利も。私たちは、このまま77年前に戻っていいのだろうか。破滅への道を選ばないためには、大本小学校が掲げていた「千里の道も一歩から」を実践するしかないのだ。カンムリワシを守るためには、千里の道も一歩からでもあるように。
防音シートに隠れて中が見えないが、どうなっているのだろうか。11:46
土台固めの段階のようだ。12:16
昼時だ。持参のパンを食べる。農地が広がる美しい空間で、ミサイルという相容れぬものが出現する時を迎えているのだ。生産VS破壊・破滅。
「武力で平和はつくれない」と、私も散々言ってきたが、「武力で生活は脅かされ、破壊されていく」ことに私たちの想像力が追いついていないのだ。
23年3月竣工予定とされている。来る2月に石垣市長選がある。私は選挙も含めて注目していく。
嵩田に向かう。
途中で現れた可愛すぎるヤギたち。ちょっと暗かったのが残念だ。(続く)