ヤマヒデの沖縄便りⅣ 歩き続けて 歩き続ける 再び

「基地の島」沖縄を歩き続け34年、気ままに綴ります。自然観察大好き。琉球諸島を戦場に据える「島嶼防衛」は愚の骨頂。
 

【拡散願います】UH-60JAの機体の残骸が漸く引き上げられたー伊良部島沖墜落事故⑬(20230503)

2023年05月03日 | 米軍/自衛隊

 2023年5月2日、伊良部島北東に墜落していたUH-60JA(熊本の第8飛行隊所属)が民間サルベージ船で引き上げられた。2023年4月6日15時56分頃に消息を絶ち26日目のことだ。本日5月3日の沖縄タイムス、琉球新報に掲載された写真で見る限り、私が想定していた通りの姿をさらしていた。

 墜落は約2分間に急変が起きたことが分かっており、これまでに回収されたメインローター1枚と増補燃料タンク1個、窓枠等を考えれば、10名が乗っていた内、6,7名が中にいると、私はみていた。空中では大破せず、機内に閉じ込められる格好だったと推定していた。6名が変わり果てた姿で発見されたが、4名は行方不明のままだ。

 昨日、大方の機体部品と、フライトレコーダーは回収されており、細かい分析はこれからだろう。事故原因について、いささか先回りして追えば、「急変」したという事実が重たい。この可能性には2つある。パイロットの急変と機体の急変だ。前者は突然の心臓麻痺で操縦不能になったなど。後者はエンジンとローターの回転を繋ぐローターヘッドが破損したのではないかと私は疑っている。

 同機のエンジンは2個積んでおり、1個が止ってもカバーされるし、全部止ってもオートローテーション機能が動けば、急激に海面に突っ込むことはないはずだ。目的は偵察飛行だったが、ここでは洋上を飛んでおり、とりわけ低空を飛ぶ必要はなかったはずだ。宮古島側(北側)を左に見て飛び、伊良部島・下地島(南側)を正面に見て飛んでいたはずだ。視界の広さを確保するためにも数百メートルの高さを飛んでいたのではないか。

 いずれにしても一方に傾き、海面に激突したはずだ。そちら側の補助タンクが外れ、突っ込んだ側にあったローターが外れたのだろう。

 事故原因の特定を厳正にやっていただきたい。この時、機材の損傷の程度やフライトレコーダーの分析は不可欠だが、約1300km余りの洋上を宮古島まで飛んできたことを留意すべきだろう。飛行計画の確認と、立ち寄った那覇基地で、機体洗浄をしっかりやったのか。

 調査は陸上自衛隊がやるそうだが、事故った者が調査するとは、公平性を保てない。事故原因に迫れなければ、また同じような事故は起きるかもしれない。軍事は機密だということだろうが、日米地位協定で守られている米軍と、50歩100歩にしておいて、いいのだろうか。飛行経路の下には住民が住み、海域でも漁業が行なわれ、RORO船なども航行しており、また、マリンレジャーの盛んなところだった。自衛隊、国土交通省は、公明正大な調査を行なうべきだろう。



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