それが一番の問題

概要は後からついてくる

喫茶店のディスクール オオヤミノル

2024年10月14日 | 


ノートに書き留めたこと。自分の解釈もある。(書き写しではない)

P14
1970年前に瓶詰めされたウィスキーの味は明らかにおいしいって話。
効率化されたけど、失うものもあるってことだよね。よくある話。
食材のみならず、人間関係や書籍に於いても同じことが言えると思う。

P15
目の前の仕事に没頭すべきに決まってる。

P17
余暇が増えて、その間に学習したことで、つまり暇つぶし的な営みの延長にある店と、「これしかない」という状況で営む店とは違う。後者は、珈琲屋ならば、生き残るために必然的においしさを追求するだろう。
→ここでいう美味しさは、コスト度外視とにかく美味しい珈琲を提供することではなく、その場所でできる価格帯の範囲での話だと思う。

P19
現地の人との写真がなんだってんだよ。大手の(あるいは既に大手に真似された)手法だ。知的でも自由でもない。そもそも、トレーサビリティやダイレクトトレード(の恩恵の一つのフェアな条件下で実現されるコスパ)証明にはならない。

P29
カッコ良さで売るコーヒー屋はお客さんよりもカッコよくあり続ける必要がでてきてしまう。そうあるために、自分を権威化する必要が出てくる。それはよくない。基準は味、美味しさであるべき。
→すごく腑に落ちた。

P31
著者はご自分を「インディでオルタナの凡人」と評している。凡人かどうかはわからないが、インディでオルタナであることは間違いなさそう。
この本に書かれている考察を支える眼差しがあると、インディでオルタナであることは自然な帰着に思える。茶番や茶番であることすら気が付いていない(僕もその一人かも知れない可能性は否定しません)人たちのことまで見え透いてしまうのだもの。。

P36
表が男、裏が女の風俗。中で客同士。この発想すごい。。

P54
田舎暮らしの、、、マーケティンング。需要と供給が合っていればいいのではないかと僕は思うけど、移住者は地元の人の気持ちを想像することが必要、あたりまえだけど。お客さんではなくなるのだし。
安いとか時間がゆっくり流れているとか。場合によっては「ナメてんのか?」って話になる。

P62
イタリア発祥「アルベルゴ・ディフーゾ」という考え方(分散した宿って意味らしい)。街全体がグランドホテル。
→好きな考え方。少し調べた。イタリアの田舎町で行われたりしているみたい。アメリカのポートランドも少しそんな雰囲気あるよね。特に人。。。昨今はコロナの影響かな、、不景気になっているような情報も目にするけど。。。

P62
フランスのオーベルジュ。宿付きのレストラン。
都市開発とか町おこしでもなく、一人のシェフがやりたいことを実現した結果がローカルを刺激する。
→本当の変化の起き方は、こうゆうことだと思う。信念に基づいて行動した結果としての変化。行政はそれを邪魔しないとか、ハードルと取り除くとか、あるいは少しだけアシストすればじゅうぶんだと思う。行政主導のプログラムにのる人たちだけの力では、いつか失速すると思うんだよね。その人の中にエンジンがないから。

P65
必要に応えていない店は潰れる。これも真理だと思う。

P106
「本当に美しいものは私有できない」。
なんだか金言に思える。

P112
カウンターカルチャーがやりがちな「旧権威批判のための新価値観」という権威。
コーヒー屋も客も「どの権威がオシャレなのか」を考えている。
おしゃれな権威が提示するハードルを越えた人になりたい。「認められたい」。
SCAも、この観点から捉えることができる。「我々に合わせるのなら、あなたkは美味しい珈琲がわかる人であると認定しましょう」的な。
支持者の数がSCAの正しさを裏付けることになる。
→SCAやSCJAが悪いとは思わないけど、関わり方には自覚的であることは大事だと思う。

P116
釣りと農業に反抗のロマンを感じる。
→すごくよくわかる。

P119
山の上ホテルの接客に関する指示。方言でもいいから、地元のおじいちゃん・おばあちゃんに接する感じで、、と。
→この話好き。大切に思っているかって、言葉遣いのような表層ではない部分で伝わるよね。チャットでやりとりしてるんじゃないし。

P121
ホテルの朝食を食べ歩く。
→これは大事なことだと思う。自分にとって重要なトピックが本になってるとは限らない。まだ書かれていないとか、パーソナルすぎることだってあるだろう。「自分の」知識や情報は、自分の足で稼ぐしかない。


P121
確かに、ホテルは集大成たりえると思う。映画が、さまざまな芸術を包括する可能性があるメディアであるように。ホテルは食とか、内装とか、制服とか、ありとあらゆる要素でその土地の文化や経営者の思想を表現し得るよね。もちろん、レストランで出すコーヒーやロビーのコーヒーも、だ。

P124
憧れの文化の表層を真似るのではなく、自分のローカリティで解釈すべき。
→消化するってことだよね。。みんな憧れて、無いものねだりをすることで時代がめぐるのかもしれないね。揺りもどし現象もしかり。

P125
日本オリジナルの食べ物、飲み物を憧れとともに世界から注文してもらう。「現地」ということが必要になるから競争にも強いというか、競争する必要がなくなる。
これってオルタナってことかな。。。マーケティングの観点で見ると、「差別化」の一つと言えそうだけど、これは差別化しようと思って後付けすることではなく、もともと秘めているものを見つめて活かすことが大事だよね。さもないと、せっかくの差別化も模範可能な程度の強度しかもたない。

この「オリジナル」、「現地」という観点から農園は外せない。これをロックンロールのようにブランディングしていく。
→これって一つの文化の発信だと思う。最高だと思う。

P141
本書は、オオヤミノルさんが、お酒の席で話した内容を誠光社の堀部さんがまとめた本らしい。
仲間、理解者、補佐する人というか、この本を読んでいれば当然わかるけど、一人ではやっていけないのだね。。
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Gravitas Pocket Pen

2024年10月12日 | 文房具


手ぶらで出かけるときにも万年筆を携帯したい。
そのために、小さめの万年筆を何本か買ったが、どれもしっくりこなかった。

カヴェコ、アルスポーツ
https://preco-corp.co.jp/products/5441/

重さのバランスが僕の好みではない。

パイロットのカスタムヘリテージ91
https://www.pilot.co.jp/products/pen/fountain/fountain/customheritage91/

少し大きい。

TWSBI Diamond Mini
https://twsbi-sakaijapan.com/2019/12/13/609/

キャップをペンの後ろにスクリューして固定する必要がある。


Gravitas Pocket Penを買った。
最初は黒いやつ。
ニブはJOWO製らしい。サイズは6。
この大きさが大事。TWSBI Diamond Mini
書き味に文句ない。スムーズ。

でも少しだけ思い。
そこで、ポリカーネイドでできたモデルを買った。
これが大正解。軽いので、A5ページ(8mm 横罫)に1ページくらいなら書ける。

ニブはFine Flex。ロイヒトトゥルムのノートに書いている。インクはAkkerman Blauw ナンバー3。

ロイヒトトゥルムは特にスムースな紙ではないけど、特に問題ない。

Gravitas Pensはアイルランドのブランド。
アイルランドのモノや人とは相性がいい。
お世話になった人、ギネス、ジェームソン(ウィスキー)、ジェームス・ジョイス。

しばらくはこれでいこうと思う。
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珈琲の建設 オオヤミノル

2024年10月12日 | 


好き。この人。ちょっと恐そうだけど。

P19
奥野修さん。オクノ修さん名義でシンガソングライターもやっている。
そんな人がいるのか。。音楽と珈琲を実践しながら生きている。。

P32
「コーヒーをワインみたいな位置付けに」的な話はよくある。でも、それって無理ではないかと。
ワインの味の世界のボキャブラリーは一般化しているか?していないと思う。

そんな話。オオヤさんの指摘は正しいと思う。
僕は、「どこまで行けるのか」って話だと思う。

P32
コーヒーは国でなく、品種で認識されるべきって話。
これは国と品種の両方なきがする。どちらかというと、品種の方が大きいと言われれば、おそらくその通りだと思う。

P46
10gの豆から30ccのピュアなコーヒーがでる。その後、エグ味の原因になる出がらしがでる・これがだいたい50〜60cc。その後、出がらしの出がらしのような無害なものが出てくる。

僕は知らなかった。。カフェ・ド・ランブルでは確かにネルにひかれた豆をたくさんいれて、少しだけ抽出していた。あれは美味しいところだけを提供する方法だったのか。。

P54
珈琲は料理。ネルドリップはジュースを抽出すること。
言われてみてば、確かに腑に落ちる。その点、ワインとは違う。温度とか。

P65
コーヒーの酸っぱさはだいだいが植物の味のこと。

P78
大坊さんのことは、尊敬しているような書き方。味も認めている。そして「良い経営」をしていた。
考える時間・労働する時間・休む時間、美味いコーヒーはこのバランスでできている、と。
味、店の雰囲気、人のサービス、このバランスで美味しいと感じる。
清貧である必要なんてないんだ。しっかり儲かるようにすれば(できれば)いいのだ。


<他思ったこと>
音楽。コーヒー。左翼。つるんだりするの苦手。
それでいて誇り高くあること。インディペンデントであること。
それってどう在るということなのか。。

あと、、、実存を懸けているか。
僕は今、自分がやっていることに実存を懸けているのか。
これが一番響いた。
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Standart Japan 第25号

2024年10月07日 | 


ARiSE Coffeeの林さん。
STORYLINEの岩井さん。
SYU HA RI Coffee Importers。
かっこいい人たちがたくさん載っている号。

Cerrad coffeeも。
魅力的な事業だと思う。

読んでいると元気が出てくる。
良いメディアの力かな。
中学生の頃にバイク雑誌を読みながらワクワクしていた時のように感じる。

行動に移さなきゃ。
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Standart Japan 第23号

2024年10月06日 | 


今回もおもしろく読んだ。
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関口一郎・珈琲対談 渡辺徳仁(編)

2024年10月06日 | 


銀座で長く珈琲屋をしてらした関口一郎さんの対談(と言うか会話かな)を文字にした本。

文字が大きく、すぐに読めた。
文字量は少ないが、珈琲にまつわる幅広い話題について触れられている。

植民地政策の名残りで産業構造として歪(いびつ)であることが問題視される。
それが、考えようによっては産業を残したとも言えるかも知れないと思った。
インドネシアのコーヒーは、オランダからの独立後に(少なくとも一時的には)品質が落ちたらしいけど、僕はスマトラを好んで飲むこと多いし。。全く何もないよりはマシって可能性もある。あとはどうやるかだ、と。

あと、エージング。珈琲豆のエージングってあまり耳にしない。
とにかくサードウェーブ的な文脈で話題になることはほとんどないんじゃないかな。。
日本だけなのかな。。新興のコーヒーショップには真似できないし、あと10〜15年すると出てくるのだろうか。。ウィスキーとかワインみたいだ。

珈琲はワインのように扱われたりする。味の表現とか。
今後、aged beansのブームが来たり、常識として定着することはありそうだな。

この本のエージングの箇所については、「豆」を「人」と置き換えて読んだ。
若いときは荒々しいくらいの豆が時間を経ていい感じになったり、いい感じになる時期は豆によって異なっていいたし、そして予測は困難だったり。

それにしても、関口さんってかっこいい人だな。
腕や知識は確か。当たり前のように高い領域で仕事をしている。
戦前の職人かつ粋人という感じ。
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読書について 小林秀雄

2024年10月05日 | 
コンディションが悪いからかな。心に響かなかつた。

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Standart Vol.14

2024年10月04日 | 
読了。

宇宙からコーヒー業界へ。

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Standart Vol.10

2024年10月04日 | 


読了。
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Standart 第29号

2024年09月15日 | 


これ好き。いつも楽しみにしている。なかなか読む時間を確保できないけど、読んでいてすごく元気がでるんだよね。

理由はいくつか思いつく。

自己啓発的な要素なんてない。
まず、僕が興味をもっているトピックであること。そのトピックに関して新しい角度の情報が載っている。そして、それが深い。
さらに情熱を持って仕事に関わっている人がたくさん出てくる。
そしてデザインが素晴らしい。

すごいよ。大好き。
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