それが一番の問題

概要は後からついてくる

男どき女どき  向田 邦子

2011年01月31日 | 
男どき女どき (新潮文庫)
向田 邦子
新潮社


エッセイと短編小説。

太田光が作者の向田邦子絶賛していたのを覚えている。

観察眼が鋭い。
特に、日常に潜む得体の知れないものを捉える力があるように思う。

TVドラマの脚本家として知られているのもなんとなくわかる。
大がかりな設定の映画よりも、日常の設定においてこそ強烈なインパクトを残す作品が多い。

「無口な手紙」
「日本の女」
「サーカス」
すごく印象に残った。

「鉛筆」の様な紀行が入った作品も非常に心に残った。

挿絵もとにかく素晴らしい。
この本に納められている作品が書かれた時代の雰囲気を描き出してる、
のではないかと思う。
表紙も良いがP139の絵もたまらない。

一冊の本でここまで楽しめるのは非常に稀。
すばらしい作品だと思う。
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ゴーン道場 カルロス・ゴーン

2011年01月30日 | 
ゴーン道場 (朝日新書)
カルロス・ゴーン
朝日新聞出版


わかりやすい。
インタビュー形式だし。

ゴーン氏に興味がある人には特に良いと思う。

家族、同僚、部下に関わらず、人を育てる立場にある人は読んでみると良いかも知れない。

僕は、上司の考えが少し理解できるようになったかも知れないと思う。

簡単に読めるが、得るものは多い良書だと思う。
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7つの習慣―成功には原則があった! スティーブン・R. コヴィー,ジェームス スキナー

2011年01月29日 | 
7つの習慣―成功には原則があった!
スティーブン・R. コヴィー,ジェームス スキナー
キングベアー出版


手に取ったときにあやしいと思った。
案の定、僕には向かない本だった。
確かめてみたかっただけ。

でも、なぜ僕には向かないのか?
内容が現実を想定しているように思えないから。
逸話がたくさんあるので、読みものとしては面白いかもしれないが、
僕には成功の法則と直接的な関係があるとは思えない。

実行こそが難しいのだ。

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1993 EDWIN SOMETHING TVコマーシャル "T'en va pas" ELSA

2011年01月29日 | その他
Youtubeで遭遇。

見た瞬間に音楽と映像が甦った。
これって作品が優秀だからだと思う。

http://www.youtube.com/watch?v=0hY9RHvdYSM

とても短いが素敵な世界観。

未使用のカットがたくさんあることが用意に想像できる。
編集の際には心を鬼にしただろう。

最高のできだと思う。
Comments (3)
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憚りながら 後藤忠政 得度名:忠叡

2011年01月29日 | 
憚(はばか)りながら
後藤 忠政
宝島社


そりゃあ肩で風を切って歩きたくなる。
権力者の批判も痛快。おそらく本当のことだろうし。

だけど、本書に影響されすぎちゃいけない。
不良漫画を読んだ中学生じゃないのだから。

ヤクザ稼業は辛い事のほうが多いと思う。
普通の人なら心も身体もとうに壊れているだろう。
嘘、裏切り、陰口など日常茶飯事のはず。

そんな世界でかなりの地位にまで昇った人の話。
昔話が多いが、尋常な人生じゃないだけにおもしろい。

大義のないケンカは負ける。
何度か出てくる言葉。
僕にとって人生の大義は何かと考えた。

逃げてはいけない。
これも何度かでてきた。
なかなか難しいことなんだな。

刑務所に入る覚悟があれば色んなことができる。
入った後が大変なんだけどね。

とにかく、思いっきり生きないと損だ。
、、、それだけの代償に耐えないといけないが。
頑張らないと。
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俺俺 星野 智幸

2011年01月28日 | 小説
俺俺
星野 智幸
新潮社


ちょっと他の小説と違うなぁと思った。

著者の経歴をwikipediaで参照。
メキシコ留学の経験あり。

あー、そーか、神話にありそうな世界観だ。
ガルシア・マルケスの小説を読んだときの感触に近い。

文章も上手。当たり前だが。

僕が読んできた本のなかでユニークなポジション。

神話 in 現代日本。
著者は怒るかもしれんが、それが僕の率直な感想。

とても良いと思う。
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太陽がイッパイいっぱい 三羽 省吾

2011年01月25日 | 小説
太陽がイッパイいっぱい (文春文庫)
三羽 省吾
文藝春秋


主人公イズミのような人は多いと思う。
今、イズミに近い生活をしているフリーター。
これからイズミのようになる中高生。
イズミのようだったことがある30歳以上の人々。

アルバイトをしたことがある人なら、イズミが感じたことはわかるはず。
その感じが完全に抜けきることはない。
仕事とは自分に合わせて作られたものではないから。

年代がズレると通じない言葉もあるだろうが、僕には全て理解できた。
そのためか、自分のような輩のため/について書かれた作品のように思えて
親近感がわいた。

土方の言葉も関西弁も理解できた。
テンポが良いと感じた要因に関西弁というファクターも入ると思う。

結末に大賛成。

去年読んだ「厭世フレーバー」も良かった。

両方とも軽いタッチだが、本質を貫いていると思う。
僕が「本質」と捉えているだけのものかも知れないが。
例えそうでも、それについて書いている作家がいると知るのは嬉しい。
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ココ・シャネルという生き方 山口 路子

2011年01月23日 | 
ココ・シャネルという生き方 (新人物文庫)
山口 路子
新人物往来社


2回続けて読んだ。
それだけおもしろかった。

「シンプルで着心地が良く無駄がない。」
「醜さは許せるけど、だらしなさは絶対に許せない。」
「30歳の顔には、生活が刻まれる。」

など、覚えておきたいフレーズがたくさんあった。

表紙の加工が素晴らしい。
P149の写真はとても美しい。

シャネルについては、一度だけ映画でみた程度しか知らない。
そんな僕にちょうど良いくらいの情報量。
自己啓発本ではなきが、人生にやる気がでる本。
生き方がかっこいいからか。

偉人と凡人の一番の違いはエネルギーにあると思う。
このエネルギーはどこからくるのか。
幼少時の体験か、悔しい思いか、天性のものか。

そんなことを考えさせる。

傲慢でいるのは、おとなしくしているより数段も大変なことだ。
と著者は書く。
まったくその通りだ。
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打ちのめされるようなすごい本 米原 万里

2011年01月23日 | 
打ちのめされるようなすごい本 (文春文庫)
米原 万里
文藝春秋


この人は思想的に偏っていると思う、左に。
「僕から見れば」の前置きは必要ないと思う。
紹介されている本を見ればわかる。
僕は、その手の本を無視した。
興味がある人には、とても良い指南書になるかと思う。

思想的に偏っていようとも、書評に長けていることには変わりない。

思想に関係ないもので、興味を惹かれた書籍は注文してみた。
、、、中には、依頼されて、好意的書評を書いたものをあるかも知れないと思う。
そんな本にひっかかったとしたら、それば僕が未熟なだけだ。

タイトルは(も?)秀逸。
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パロール・ジュレと紙屑の都 吉田 篤弘

2011年01月23日 | 小説
パロール・ジュレと紙屑の都
吉田 篤弘
角川書店(角川グループパブリッシング)


この作家の文章は美しい。
描く世界も美しい。
物語はどこかやさしい。

だから好きだ。

登場人物は僕の口元を緩ませる。
ゆっくりと味わって読むことをおすすめする。
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広告営業力〈2〉アカウントプランニング編

2011年01月22日 | 
広告営業力〈2〉アカウントプランニング編
クリエーター情報なし
誠文堂新光社


会社の先輩から借りて読んだ。
いまいちピンとこない。

もっと具体的な単語や数字を並べるべきだと思う。
ニッチな読者を狙っているのだから多少のわかりずらさは注訳で許される。
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この世の全部を敵に回して 白石 一文

2011年01月21日 | 小説
この世の全部を敵に回して
白石 一文
小学館


途中で止めた。
このネガティブさは、週末に一人で読むものじゃない。

鬱状態の人間の思考とは、こうゆうものなのかと思う。

若者の正論的印象を受けた。
言ってることに反論する気はない。
が、例え筋が通っていても、この類の思想は何も変えることができない。

人間などいなくても、いや、そもそも「私」という存在自体なくても構わないのだからそれで良いのだろうが。

こうゆう本を書く人がいて、それを出版すると決めた人は気合いが入っているとも言える。

5年前の僕なら多少は共鳴したかも知れない。
今の僕は読み進める気にならない。
それで良いと思う。
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ほかならぬ人へ 白石 一文

2011年01月20日 | 小説
ほかならぬ人へ
白石 一文
祥伝社


夜中に目が覚めて、たまたま「積ん読」から手にとって朝が来る前に読み終えた。
直木賞を送られた作品。

本当にありそうな話ではあった。
ストーリーもかなり念密に練られていると思う。
「この人に間違いない証拠」が効いてる。

主人公の気持ちはわかる気もする。
昨今の日本人男子に見られる傾向なのか。

女の気持ちもわかる。
どうしようもない男女の関係ってあるわな。
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読書術 加藤 周一

2011年01月19日 | 
読書術 (岩波現代文庫)
加藤 周一
岩波書店



途中で止めた。

当然と思っていることしか出てこなかったから。
僕が今まで何冊かの読書術の本を読んできたからだろうか。

もう一つ理由があるように思う。
例が多すぎる。
一言で済むことに対して源氏物語とか小林秀雄とか、必要のない例が多く出てくる。
説得力を増すには有効な手段かも知れないが、例なしで間違いなく伝わる内容なら(僕はそう思った)
なしのほうが良いと思う。

初版が2000年。
この十年で読書のスタイルは大きく変わったことは間違いないが、
それをふまえても内容が古いように思う。

それとも、僕が年配者の叡智を理解できない若者のように未熟なだけなのか。
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日本型プロフェッショナルの条件―アメリカ的論理思考では問題は解決できない 安永 雄彦

2011年01月18日 | 
日本型プロフェッショナルの条件―アメリカ的論理思考では問題は解決できない
安永 雄彦
ダイヤモンド社


著者が立派な人物であることに疑いはない。
しかし、本書の内容は、この手の本にありがちな手前味噌、偉人の話、あとは至極当然の心構えであると感じた。

定期的なサプリメント程度の効果しかないが、僕にとってはかけがえのないモノかも知れない。
周囲にプロフェッショナリズムを持っていると思える人がいない環境だから。

日本型のプロフェッショナルとは、つまり高い専門性と公益(社会貢献やその他直接会社の
利益として数字に表れない部分だと理解した)を兼ね備えた人である、と書いてあるように思う。
あとは、会社の意志に流されない、、、か。

それが非日本型のプロフェッショナルとどう違うのかはよくわからなかった。

ただ、自分のキャリアに何が必要かを見極めてそれを追求していく点は、何度でもリマインドされる必要がある。
さもないと、誰のためにもならない。
自分にも雇用主にも友達にも。
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