2014-0319-man1309
万葉短歌1309 風吹きて1179
風吹きて 海こそ荒るれ 明日と言はば
久しくあるべし 君がまにまに 柿本人麻呂
1179 万葉短歌1309 ShuD294 2014-0319-man1309
□かぜふきて うみこそあるれ あすといはば
ひさしくあるべし きみがまにまに
○柿本人麻呂(かきのもとの ひとまろ)=第30歌参照。作者名・脚注のいずれもないが、作者名は第1310歌左注読下しによる。
【編者注】題詞原文は「寄海」(海に寄す)。三首の第2首。
【訓注】久しくあるべし(ひさしくあるべし=応久)[【依拠本注】参照]。君がまにまに(きみがまにまに=公随)。
【依拠本注】「加奈之可利家理」(カナシカリケリ、05-0793)のような例もあるが、形容詞に「あり」が接続する場合、カリ形を嫌う傾向があるので、ヒサシカルベシの通訓は採らない。