「パタパタパタパタパタパタ・・・・・・・・・・・・・・」
朝の通勤電車。
飛び乗ってきた同年代と思しきサラリ-マンが、盛んにうちわで扇いでいます。
結構な距離を走って来られたのでしょう。
額には、玉のような汗が止めどなく流れ、
出来ればあなたと距離を置きたい状況でした。
でも事も有ろうに、
その方のうちわと顔を結ぶ直線上には、僕の顔がありました。
「ふんわかぁ~ふんわかぁ~」

何やら暖かい高湿度の風が、僕の鼻の中へ吸い込まれていきます。
「この汗かきのおじさんの粒子が、僕の身体に取り込まれている。おぇっ。」
僕は、鼻の穴を一円玉くらいに膨らませながら思いました。
「駆け込み乗車した挙げ句のうちわの振りすぎは、
他のお客様のご迷惑になりますのでお控えください。」
「出発進行~」
朝の通勤電車。
飛び乗ってきた同年代と思しきサラリ-マンが、盛んにうちわで扇いでいます。
結構な距離を走って来られたのでしょう。
額には、玉のような汗が止めどなく流れ、
出来ればあなたと距離を置きたい状況でした。
でも事も有ろうに、
その方のうちわと顔を結ぶ直線上には、僕の顔がありました。
「ふんわかぁ~ふんわかぁ~」

何やら暖かい高湿度の風が、僕の鼻の中へ吸い込まれていきます。
「この汗かきのおじさんの粒子が、僕の身体に取り込まれている。おぇっ。」
僕は、鼻の穴を一円玉くらいに膨らませながら思いました。
「駆け込み乗車した挙げ句のうちわの振りすぎは、
他のお客様のご迷惑になりますのでお控えください。」
「出発進行~」