第12回オートレースグランプリの優勝戦が24日、伊勢崎オートレース場で行われた。
1 浦田 信輔 3.32
2 永井 大介 3.30
3 高橋 貢 3.30
4 有吉 辰也 3.29
5 荒尾 聡 3.29
6 森 且行 3.29
7 伊藤 信夫 3.31
8 中村 雅人 3.30
人気の中心はグランドスラムをかける高橋と、3、4日目のレースで他を圧倒した永井。
注目のスタートは、永井が早くも飛び出す。これに荒尾、森が続き、さらに有吉、高橋が追う形となったが、序盤は森が早めに荒尾を捌いて永井に食らいつく。
しかし徐々に永井との差は開いていき、森はその動きについていけず後退。6周回目で高橋が森を捌いて2番手に浮上。だが、永井との差は縮められず、逆に森、荒尾を捌いて浮上してきた有吉が高橋を追う。
9周回手前、有吉が高橋を捌き、この時点で高橋のグランドスラム達成の夢は潰えた。その後、永井にいささかスタート時ほどの勢いがなくなり、有吉が懸命に追うが、序盤の貯金をモノにする形で永井が無冠の帝王を返上。15回目のSG決勝進出で初の優勝を果たした。2着有吉、3着高橋。
いつ獲ってもおかしくないといわれ続けられながらも、なかなか戴冠は巡ってこなかった永井がついにSGを制覇した。
既にG1を7回優勝。この実績を見る限り、25期の中ではトップを行く成績。しかし、SGだけはこれまで優勝できず、同期の中では、若井、有吉に先を越された。
とりわけ惜しかったのは2004年のスーパースターか。一時は高橋貢を捌き切り、当時絶対的な強さを誇った高橋をついに破って優勝かと思われた矢先、あっという間に高橋に再度捌かれてしまった。また、いつだったか忘れたが、SG優勝戦で落車したこともあったはず。
しかしながら、前場所の山陽・若獅子杯における優勝や、今大会の3、4日目の走りを見る限り、よほどスタートで他選手が永井に先んじて出て行かない限りは、永井の首位はほぼ不動と思われた。そのことは、浦田が枠順抽選で1枠を引いたことにも表れていた。
とにかく、調子が抜群にいいときの永井は、他選手が付け入る隙すら与えない。ただこれまで、SGではそうした調子とはほとんど無縁だったのかもしれない。しかし、無冠の帝王を返上したことで、さらにこれから2つ、3つとSGタイトルを量産していけそうな気がする。
有吉は今シリーズ、スタートから逃げに出てそのまま粘りこむといったレースもよくやっていた。優勝戦では高橋を捌ききった。2着だったが着実に力をつけている印象。高橋も道中の走りは決して悪いとは思えなかったが、永井を追い詰めていくという感じがしなかった。