スロバキアのフィツォ首相
ロシアの天然ガス輸送めぐり ウクライナとスロバキアが対立 NHK 2024年12月29日 7時39分
ウクライナがロシアとの天然ガスの輸送に関する契約を延長しない方針を示し、ウクライナを経由したヨーロッパへのガス輸送が1月から止まる見通しが強まる中、これに反発するスロバキアとウクライナの対立が深まっています。
スロバキアやハンガリーなどはウクライナのパイプラインを経由してロシアから天然ガスを輸入していますが、ウクライナは、ロシアの収入源を減らす必要があるとして、1月以降、自国を通過させるロシアとの契約を延長しない方針を示しています。
これに関連し、スロバキアのフィツォ首相は27日、SNSに動画を投稿し、ガスの輸入ができなくなった場合「ウクライナが停電した時に必要とする電力の供給を停止する」と反発しました。
これに対し、ウクライナのゼレンスキー大統領は28日、SNSで、ウクライナが電力不足に陥っているのはロシアがウクライナのザポリージャ原子力発電所を占拠し、発電所や送電網などを狙って攻撃をしているためだと強調しました。
そのうえで、ウクライナへの電力供給を停止するのはロシアを支援することと同じだとフィツォ首相を非難し、ロシア産ガスの輸送をめぐってウクライナとスロバキアの対立が深まっています。