
カナダ 与党 自由党 新党首にカーニー氏 首相に就任へ | NHK 2025年3月10日 7時36分
カナダでトルドー首相の後継を選ぶ与党・自由党の党首選挙が行われ中央銀行の総裁を務めたカーニー氏が新たな党首に選ばれました。カーニー氏はトルドー氏に代わって首相に就任することになり、関税措置などでカナダに圧力を強めるアメリカのトランプ政権にどう対じしていくかが最大の課題になります。
カナダで2015年から政権を率いてきたトルドー首相が辞意を表明したことに伴い、後継を選ぶ与党・自由党の党首選挙が行われ、自由党は9日、カナダの中央銀行「カナダ銀行」の総裁を務めたカーニー氏が当選したと発表しました。
カーニー氏は、トルドー首相が正式に辞任したあと首相に就任します。
カーニー氏は、カナダ銀行の総裁として世界的な金融危機「リーマン・ショック」の対応などにあたり、2013年からは外国人として初めてイギリスの中央銀行にあたるイングランド銀行の総裁を務めました。
アメリカが関税措置などでカナダへの圧力を強め、経済への打撃も懸念される中、新たなリーダーとしてトランプ政権にどう対じしていくかが最大の課題になります。
演説でトランプ政権の関税措置を厳しく非難
カーニー氏は演説で「トランプ大統領は私たちが作り、売り、生活の糧としているものに正当化できない関税を課した。カナダの家族、労働者、企業を攻撃している。彼を成功させてはならない」と述べ、トランプ政権の関税措置を厳しく非難しました。
そしてトランプ大統領が「カナダはアメリカの51番目の州になるべきだ」などと繰り返し発言していることを念頭に「カナダはアメリカではない。カナダは、いかなる形であってもアメリカの一部となることはない」と強調しました。
そして「この危機をともに乗り越えることを誓う。私たちにはできる。私たちはもっと強くなる」と述べ、結束を呼びかけました。
カーニー氏とは
マーク・カーニー氏は59歳。
アメリカの金融大手「ゴールドマン・サックス」では東京での勤務も含め、13年のキャリアを積んだあと2008年からカナダの中央銀行「カナダ銀行」の総裁を務め、世界的な金融危機「リーマン・ショック」の対応などに当たりました。
その後、2013年にはイギリスの中央銀行にあたる「イングランド銀行」の総裁に外国人として初めて就任しました。
2016年にはイギリスがEU=ヨーロッパ連合からの離脱を決め、景気の先行きが不透明となる中で、利下げに踏み切るなど金融緩和によって景気を下支えする姿勢を示しました。
アメリカのトランプ政権によるカナダへの関税措置などが焦点となる中、カーニー氏はこうした経験をもとに危機時の対応力を強みとして訴えていました。
また、先月行われた候補者の討論会では、トランプ大統領について「われわれの国を奪おうとしている」とか「われわれは絶対にアメリカの一部になることはない」などと述べ、対抗していく姿勢を強調していました。
カナダでトルドー首相の後継を選ぶ与党・自由党の党首選挙が行われ中央銀行の総裁を務めたカーニー氏が新たな党首に選ばれました。カーニー氏はトルドー氏に代わって首相に就任することになり、関税措置などでカナダに圧力を強めるアメリカのトランプ政権にどう対じしていくかが最大の課題になります。
カナダで2015年から政権を率いてきたトルドー首相が辞意を表明したことに伴い、後継を選ぶ与党・自由党の党首選挙が行われ、自由党は9日、カナダの中央銀行「カナダ銀行」の総裁を務めたカーニー氏が当選したと発表しました。
カーニー氏は、トルドー首相が正式に辞任したあと首相に就任します。
カーニー氏は、カナダ銀行の総裁として世界的な金融危機「リーマン・ショック」の対応などにあたり、2013年からは外国人として初めてイギリスの中央銀行にあたるイングランド銀行の総裁を務めました。
アメリカが関税措置などでカナダへの圧力を強め、経済への打撃も懸念される中、新たなリーダーとしてトランプ政権にどう対じしていくかが最大の課題になります。
演説でトランプ政権の関税措置を厳しく非難
カーニー氏は演説で「トランプ大統領は私たちが作り、売り、生活の糧としているものに正当化できない関税を課した。カナダの家族、労働者、企業を攻撃している。彼を成功させてはならない」と述べ、トランプ政権の関税措置を厳しく非難しました。
そしてトランプ大統領が「カナダはアメリカの51番目の州になるべきだ」などと繰り返し発言していることを念頭に「カナダはアメリカではない。カナダは、いかなる形であってもアメリカの一部となることはない」と強調しました。
そして「この危機をともに乗り越えることを誓う。私たちにはできる。私たちはもっと強くなる」と述べ、結束を呼びかけました。
カーニー氏とは
マーク・カーニー氏は59歳。
アメリカの金融大手「ゴールドマン・サックス」では東京での勤務も含め、13年のキャリアを積んだあと2008年からカナダの中央銀行「カナダ銀行」の総裁を務め、世界的な金融危機「リーマン・ショック」の対応などに当たりました。
その後、2013年にはイギリスの中央銀行にあたる「イングランド銀行」の総裁に外国人として初めて就任しました。
2016年にはイギリスがEU=ヨーロッパ連合からの離脱を決め、景気の先行きが不透明となる中で、利下げに踏み切るなど金融緩和によって景気を下支えする姿勢を示しました。
アメリカのトランプ政権によるカナダへの関税措置などが焦点となる中、カーニー氏はこうした経験をもとに危機時の対応力を強みとして訴えていました。
また、先月行われた候補者の討論会では、トランプ大統領について「われわれの国を奪おうとしている」とか「われわれは絶対にアメリカの一部になることはない」などと述べ、対抗していく姿勢を強調していました。