くりぃーむソ~ダ

気まぐれな日記だよ。

狼おとこ(42)

2022-03-22 20:02:17 | 「狼おとこ」

「でも、まだいたずら坊主みたいなところがあるから、やっぱりこれからの働き次第だな。いい跡継ぎができて幸せだよ、ケントは。おれんとこなんて、もうあと何年もしないうちに廃業さ。もうおれもがたがきちまってるから、今までみたいにゃ働けねぇ。――ダイアナも、あんなになっちまったからなぁ」
 リチャードは、ぐっとこらえるように息を飲みこむと、話を続けた。
「あいつの母親も、早くに亡くなって、おれはダイアナの成長だけを楽しみに、一生懸命働いてきたんだよ。ところがだ。もっともっと稼ごうって、欲張ったばかりに、狼男を自分の家で養う羽目になっちまうなんて――あの世に行ったら、なんて言って謝りゃいいのか、まるで考えもつきゃしねぇ」
「おじさん――」と、アリエナは涙を見せるリチャードの姿を見て、思いを断ち切るように言った。
「なんだい、アリエナ」
「おじさん。わたし、ダイアナに聞いたんです。狼男は、バードじゃないんです。トムが、トムがトーマス達をそそのかして、人を脅かしていたんです」
「――どうしたっていうんだ、アリエナ」
 リチャードは、信じられないといった表情で、アリエナを見た。
「本当なんです。その話を聞いた次の日、ダイアナがいなくなったんです。狼男に襲われたって――本当なんです」
「アリエナ、すまんが、おれを喜ばせようと思って、作り話をするのはよしてくれ。せっかく落ち着いてきたっていうのに、人騒がせもいい加減にしてくれ」と、リチャードはアリエナを睨み据えながら立ちあがった。

「そんなことは信じられんよ!」

 と、リチャードは「本当です」と、しつこく言い張るアリエナを、頭ごなしに怒鳴りつけた。
「だいたい、バードがダイアナを襲っていたって証言したのは、おまえの兄さんなんだからな」
 ――おまえらの顔なんか、二度と見たくない。と、リチャードはアリエナを店から外へ追い出した。

「二度と来るんじゃねぇ」

 と、勢いよくドアを閉められ、アリエナは永久に機会を失ったことを悟った。
(もう、誰もわたしのことなんて、信じてくれないんだわ)
 以前にも増して、アリエナは自分の目の前が真っ暗になっていくのを感じた。これから一生、本当のことを言えなかったと後悔し続けて、生きていかなければならないのね。と、絶望にも似た現実を思い知っていた。

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よもよも

2022-03-22 06:14:53 | Weblog

やれほれ。

祝日だってのにさ、

東京じゃ桜が開花したってのに、

こっちは昼近くになって晴天が一転

予想外の猛吹雪XXX

休みだからめずらしく豪華に外食でもすっか

みたいに朝から気合入れてたんだけど

ホワイトアウトすんじゃないのって位の吹雪で

もう、げんなり・・・。

それでも昼過ぎたらまた晴天が戻ったんで

だらだらした休日満喫するためにコンビニに車出したんだけど、

道中また猛吹雪・・・。

コンビニに到着したら駐車場びっしり車が止まってて、

考えれば、食事のできる店も祝日で休みだったらしい・・・。

考えれば、天気が良くても悪くても、

残念な祝日になってらしい。。

南無。。

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