文化財学演習 Ⅱ のスクーリングは、演習 Ⅰ の続きということではなく、 Ⅱ から始めて Ⅰ を受けても支障ないものです。
初日は、総論の講義でした。考古学の年代推定法の説明、縄文・弥生の歴年代や時代区分では2003年以降の年代区分が正しいとされていること、土器編年表が日本ではできあがっていることなど。また、縄文時代の生活を題材に、縄文人の主食、木の実の川でのあく抜き共同作業など、この1~2年の研究成果を含めての説明。稲作の開始時期の研究については、生物学をまきこんで疑いに疑ってアプローチをしている経過の紹介。そして、卒論の書き方の説明。
その後、3日目のポスター発表(研究発表)に向け、班に分かれ自己紹介。総勢約60名、3班編成で、1班は20名くらい。多士済々。発表内容は卒論に直結していなくてもよいし、経過でもよいとのこと。
どうやら発表に向け、1日目、2日目に図書館で遅くまで籠り、帰りにタクシーを呼べども来ず、高の原駅まで歩いた方も一人ならずおられたようで、街中とはいえ、暗く、寒い中、頭が下がります。
2日目は、須恵器を用いた観察と記録作業実習。絵心皆無の私。縦横比率を書き落とすことも大の苦手ではありますが、須恵器を触り触り完成。そういえば、そもそも土器を手に持ちたい、仏像に触りたいというのが奈良大入学の最大の動機だったわけで、今その一部が実現したことになります。なんという至福。
3日目は、ポスター作成と発表。各人、質問に対しやりとりすることになります。私は、地元の弥生集落についてまとめていたのですが、最初は、問いに来る方に対して、調べた資料にもとづいてわかる範囲で説明していたのですが、地元のことではあり、段々、地元の国分寺に清少納言の父君が赴任していただの、龍馬が泊まった旅籠の位置がここで、ここら辺を歩いたはずなんだけどとか、脱線お笑い路線に向いて行き、笑ってはいただいておりましたが、どうだったのでしょうか。参加者のポスターを見て回って、おのおののこだわりが、それぞれ面白く、感心もし、知らない分野の勉強になる時間でした。
演習時の写真は撮りませんでした。
奈良歩きの雰囲気など
演習でご一緒したみなさん、ありがとうございました。