千恵子の本心をもっと探りたかったが、これ以上話してくれそうもない頑なな態度になってきたので、今日は別れる事にした。
また暫く会えなくなったらどうやって調べていこうか、迷いながら家に着くと、弥生がお腹を空かせて待っていた。
「遅くなったわね、何か取る、それとも食べにいく?」
「ピザ頼もうよ、しばらく食べていないから」
「それでいいの?他には」
「充分よ、後は冷蔵庫に入っているのを適当に頂くから、それより何か分かったの」
「・・そうね、複雑そうだというのが分かった位かな」
「それじゃあ説明にならないわ、ややこしそうね」
「少し時間が掛かるわね」
翌日は理想的なさつき晴れになったので、久美子は一人で若葉台駅近くにあるホームセンターに行く為、聖蹟桜ヶ丘駅からバスに乗った。
多摩大学のある坂浜聖ヶ丘橋辺りが一番高い所で、若葉台の町並みを眼下に見下ろす光景は、地名どおりの瑞々しさに溢れている。
眺めの良さに何回か訪れているが、今日もこの近くで一度降りて、みはらし緑地に歩いていった。夏の最中の様な暑さになってきて、上半身裸でベンチに寝ている男の人もいる。
そこの景色の良い登りきった場所で、デジタルカメラを持って歩き回っている少年がいたが、よく見ると慎一だった。
「慎一君、一人なの?」
「そうです、今年は多摩の四季を撮ってみたいと思いまして」
「ここは空に近づくような広さを感じるわね」
「若葉台と永山側両方が広く見えますが、いいポイントです」
「撮り終わったら付き合ってくれない、お昼ご馳走するから」
「わかりました、もうすぐ済みますから」
久美子はよい機会だと思い、買い物は後回しにして、再びバスで永山駅に向かい、近くの中華レストランに入った。
「昨日ね、あなたのお母さんに会ったのよ」
「母から聞きました」
「何か言っていた?」
また暫く会えなくなったらどうやって調べていこうか、迷いながら家に着くと、弥生がお腹を空かせて待っていた。
「遅くなったわね、何か取る、それとも食べにいく?」
「ピザ頼もうよ、しばらく食べていないから」
「それでいいの?他には」
「充分よ、後は冷蔵庫に入っているのを適当に頂くから、それより何か分かったの」
「・・そうね、複雑そうだというのが分かった位かな」
「それじゃあ説明にならないわ、ややこしそうね」
「少し時間が掛かるわね」
翌日は理想的なさつき晴れになったので、久美子は一人で若葉台駅近くにあるホームセンターに行く為、聖蹟桜ヶ丘駅からバスに乗った。
多摩大学のある坂浜聖ヶ丘橋辺りが一番高い所で、若葉台の町並みを眼下に見下ろす光景は、地名どおりの瑞々しさに溢れている。
眺めの良さに何回か訪れているが、今日もこの近くで一度降りて、みはらし緑地に歩いていった。夏の最中の様な暑さになってきて、上半身裸でベンチに寝ている男の人もいる。
そこの景色の良い登りきった場所で、デジタルカメラを持って歩き回っている少年がいたが、よく見ると慎一だった。
「慎一君、一人なの?」
「そうです、今年は多摩の四季を撮ってみたいと思いまして」
「ここは空に近づくような広さを感じるわね」
「若葉台と永山側両方が広く見えますが、いいポイントです」
「撮り終わったら付き合ってくれない、お昼ご馳走するから」
「わかりました、もうすぐ済みますから」
久美子はよい機会だと思い、買い物は後回しにして、再びバスで永山駅に向かい、近くの中華レストランに入った。
「昨日ね、あなたのお母さんに会ったのよ」
「母から聞きました」
「何か言っていた?」