ピーナッツの唄

毎日の出来事や、スポーツ観戦、読書や映画等の感想を中心に、好奇心旺盛に書いています。

もうひとつのW杯

2006-05-28 18:45:21 | インポート
NHKTVでにんげんドキュメント「もうひとつのW杯」を見た。そして感動を貰ったので以下にその感想を記入してみたい。
今回のドイツW杯のレフリーの採用に挑戦した「上川徹審判員」の孤独な戦いを追ったドキュメント番組だ。彼は元々はサッカー選手であった。しかし右膝を負傷し選手生活を諦める代わりに大好きなサッカーのレフリーをになる事を選んだのだ。
しかし目指したレフリーの路は決して平坦ではなかった。レフリーは一試合では約12KMを走り抜く計算になると言ふ。ちなみに選手達は一試合で約8KMを走るのだそうで、それに比してもレフリーの動きはかなりの重労働になる計算だ。従って体力の鍛錬とその維持には苦労が多かったとの事である。
 
社会人の試合や大学の試合のレフリーを数多く務める事で(一日に2試合の試合で笛を吹く事もあったと言ふ)腕を磨き上げてきたが、Jリーグの旗揚げと共に正式にレフリーとして働き出した。
最初のJリーグの試合は、清水エスパルスと浦和レッズの対戦だったがレッドカードを4枚も出す荒れた試合になった様だ。その時に始めてレフリーの役割は試合を演出する大事な役割だと認識した。イエローカードを出す時のレフリーの顔の表情ひとつで選手達の動きが違って来ると言ふ。
そして遂に昨年のJリーグでは最高のレフリーの評価を受けて、今年始めの天皇杯決勝の笛を任されるまでになった。

今回6月のドイツで開催のW杯でのレフリーをFIFAが公募している事を知り、42歳の彼が挑戦する事を決めたのだった。(ちなみにFIFAのレフリーは45歳が上限との事で彼にとっては最後の挑戦の機会なのだ)
家族の支援も受け、更に多くの方の支援もあり選考を受ける為の体力つくりに励む姿はただひたすらに夢に突き進む男の戦いを見る思いでした。
しかし、トレーニングの傍らで昔痛めた右膝の悪化、それを庇った為に左腿に軽い肉離れの兆候が現れる等のアクシデントがあったが、3月下旬に勇躍選考会場のドイツに渡った。世界から集合の挑戦者に混じり、語学力、瞬発力、持久力等のテストに臨み、順次リタイア者も出る中で、彼は最後まで挑戦を続けて見事にテストを乗切ったのである。
そして一週間後にメールで採否の連絡があると言ふので家族中がPCを中心に連絡を待つ瞬間がもどかしい。そして遂に夜の10時過ぎに待ちに待った、レフリーに合格のメールが入る。その瞬間の家族の喜びが静かに広がる様が見ていて涙が出る様だった。
日本人として初めてのW杯のレフリーとなる、「上川徹」さんは出来るなら「決勝戦の笛を吹きたい」と静かに抱負を語ったのが嬉しい事でした。TVでピッチを従横に走り回る、もうひとつのW杯に挑戦した彼の勇姿がもう直ぐ見れるのだ。

勿論、日本代表が決勝リーグに進み思う存分に戦う姿も是非見たいものだ。

今日は相変わらずの遊歩道の写真を一枚。見事な「てつせん」の花だ。


コメント
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